クロスレイジ5章解説

さて、だいぶ長い章になってしまった5章ですが個人的にはこのエピソードは今から10年近く前に執筆したこともあり失敗してしまった感じがします。
まずはディークと怜の視点が交互に入れ変わって話が進んでいくんですが、これは次の章が怜の単独エピソードになってしまうが故に彼女の存在感が薄れないことを懸念しての処置だったのですが、後述の理由からストーリーの文章力がだいぶ増えてしまい助長になってしまった感は否めませんでした。どうせなら彼女の動向は冒頭の調査部分に留め置いて該当部分は後の章に組み込むべきだったと反省しています。
次点はハンターの数を多くし過ぎて、その描写でかなり尺を割いてしまった事です。モブハンターの中でもニックスやカルスは作中でも役割があって存在感があったと思うのですが他にも対して酌を割いていない割に名前を与えてしまって読む側が困惑した場面もあったかと思います。混乱を避けるために数はもう数人減らすべきだったと思います。

しかしながらこの章は今までセリフだけで処理されてきた変異種の脅威を十分に描くことが出来たのではないかという点はよかったと思います。
サブのハンター達にしてもナヴァルトやレイノアなどはいい感じのキャラ立てが出来たのではないかと思います。
1章で名前だけ出してきたカルジェンス工房を仕切る当主バニッシュは呆気なく退場となりましたがカルジェンス工房自体はこの先も出てきます。そして彼を襲ったマシントラブルですが、婚約者の命を失った事故も果たして設計ミスだったのでしょうか?
ジャイアント・グリズリーを暴走させた原因は間違いなくリオンで更にアウター政府の高官であるアイエンが連動している動きがありますがその背後にいる人物が物語の大きなカギを握っているのは間違いないようです。
さて、ターロンの組織を襲撃した怜ですがその場所には意外な人物が登場します。次章で明かされるその正体とは…

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