石動 朔

崩れかける友情に悩む橘夏向(たちばなかなた)。ある日見た奇妙な夢で、彼はユイと名乗る女性と出会う。夢と現実を行き来する中、夏向はユイの望む真実を知り、彼女の夢に関わっていく事とな…

書置きを残して家を出た同居人の友人を追って、私はある村を訪れたことがあった。 その妙な懐かしさと異様さを孕んだ空間は紛うことなき現実で、向けられた視線と不安定で今にも崩れそうな言…

俳句の一句部門です。春から夏へ。

偶然な出会いから先輩のドライブに付き合うことになって1年足らず、彼女の愛車であるピーコックグリーンのヴィヴィオが廃車になってしまうことを知った洋介。 名残惜しさをいつかの歌に乗せ…

桜が咲く季節。出会いと別れと、ちょっと特別な日常。 けれどそれは決してリセットされた訳では無い。円環は途切れることなく、また次の季節へ、来年へ繋いで行く。 散る花びらに想いを込め…

縁がなかった俺が人外に買い物を頼まれた話

一か月前まで縁がなかった俺がお返しをする話

「好きだったアニメの歌でさ、いつもの鐘の音も窓際に積んだほこりも教室の匂いだって、絶対に忘れてやらないって歌詞があって、ほんとその通りだって今は思う。どんなにここに閉じ込められて…

初めてのスマホを手にし、友達がいつも歌ってる猫ミームを調べてみると、、、

縁がなかった男が変わった奴からチョコをもらう話

度重なる転校で本当の友達という存在を見失っていた俺に、彼女は抵抗を物ともせず手を差し伸べた。 次の再開までの、少しの別れを。

はっぴーにゅーいやーwith君

「クリスマスねぇ」 そう君はつぶやく。その表情は少し曇り気味であだ。 「なくなってしまえなんて思わないよ。クリスマスってだけで特別な感じになるし、子供たちだってプレゼントがもらえ…

あることがきっかけで死のうと思っていた俺に与えられたものは、人が死ぬ前の最後の思いが一方的に流れてくること。それを聞けるようになった俺は少しばかりでも希望を与えようと奮闘するが、…

「叶えたい夢.....かぁ。」 私は後ろにある月まで体を仰け反らせて伸びをする。 そして、その月の横にあるちっちゃくて、それでいて真っ赤な星と目を合わせた。 「昔一つあったよ。今…

今目に映っている空は空じゃなくて、今隣りにいる君は君じゃないらしい。それでも僕は、君と居たい。

明日のここに、あなたはいない。だから今日の心に、あなたを刻む。昨日までの心地を忘れずに。

クリスマスの夜に〇ber〇atsを勤しむ俺が配達物を待っているとき、ともに待っている人達は果たして同族なのだろうか。

ネタバレ注意 最近公開された映画を見て、その感想と蘇る記憶を綴ろうと思います。 自己満です。

中高合計6年間という青春を男子校に捧げた彼らは、恋に飢えていた。

死ねない男の話。

ある女性とぬいぐるみの話をした。 それはある少年が大人への一歩を進むための話。 その話を彼女が聞くと笑いながら「素晴らしい物語ね。でも、私は非現実的なことを信じないの」と言う。 …