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灯篭の妖かがり

 九条様とよすがは、息を殺してじっと様子を窺っていると、かがりは近くの者に顔を近づけて何かしている。
 しばらくそうしていた後、満足そうに顔を上げると、ニタリと笑う。誰かはわからぬがかがりに捕まっていたものはぐったりと動かない。
 かがりは、次の獲物に手をかける。
 そのまがまがしい雰囲気によすがは背筋がぞっとするのを覚えた。
「九条様、もしかして、人の命をすする鬼なのでは…」
 よすがは九条様に耳打ちする。

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