よすがと九条様は、顔を見合わせてため息をついた。
「…はあ…」
(だめだ、こいつはお仕置きしなければ)
姿を隠していた妖達が騒ぎ始めた。
(今度は私らの出番かねえ、あんた!)
(そうだな、人間は本当に胡瓜の味がするのかたのしみだなあ)
(河童さん、その前に生き血を絞って、酒に混ぜて皆で宴会をしようじゃないかい?)
「ひー! た、助けてたもれ…、麻呂は死にたくないでおじゃる」
泣きながらぶるぶる震える水ノ上様の前に、妖達が一人二人と姿を現して取り囲む。
全然懲りてない水ノ上様が、かえって凄いと感心してしまうかも…。