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あなたができなくても


 ここ最近、ニュースなどで目にする範囲、自分で見聞きした範囲で、決して許されない暴力が、目につくあるいは予想される限りにおいて各地で起こっています。目に見えないものも含めると、相当なものでしょう。
 日本はコロナ以前に東日本大震災によって引き起こされた福島第一原発のメルトダウンによる、地球規模全体のショック、それによって板挟みにされた人たちの暴挙、それを忘れようとする浄化作用といった経験を経ているため、コロナショックというよりも以前からショックだったことを、10年近く経ったあとでようやく言葉にすることができた、それも多くの人が、ということだと思います。他のだれが見過ごそうとも私だけは見過ごさない、そういう精神を持った人の力を非常に感じます。それは、他のひとがなんと言おうとも新しい力となるでしょう。そう、批判だけはとても簡単で、それは力を持ちませんからね。
 だだ、それは一面、ものすごい孤独をひとりひとりが抱えることになると思います。正直に言って、それはいつまでもつづく孤独です。人と気持ちを分かち合えないという孤独ではなく、むしろそこに入っていって、そうして自分の孤独に戻ってくるという、大変くたびれる行為だと思います。
 でも、大人になれば、それが自然と出来ていないといけません。すべき、というわけでも、だれもができる、というわけでもありません。




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