• ミステリー

【年末企画】2020年までの自作語り総括大会

自作は年末にしか語るな






                                                                                                                     











○サテライトを放つ

茅島ふくみという耳の良い女が出るシリーズの1作目
そもそもの構想は2017年5月あたり
文筆を初めてから日も浅く、早々になんかなんも書けなくなり、難しいことを考えるのを辞めて、一度性癖に正直になって長編を一個生み出そうと思い、その通りに従った結果
プロットが手こずったので二度と思い出したくはない ちなみにこの頃はアナログで紙などに書いて作業していた 非合理にもほどがある
執筆期間は2017年10月末から翌年6月中頃
序盤、あまりにも終わらな過ぎて泣きを見、執筆速度を上げる本を読んで無理やりドーピングを施した が、そもそも分量が多いのでこのくらいまでもつれ込んでしまった あとメカニカルキーボードを買い、人生が変わる
好き勝手に習作を作って遊べるシリーズを目指し、能力系と推理物とSFとの要素を入れ込んでとりあえずなんでも出来そうなあたりで保った あと百合
サイバーパンクっぽいシリーズにしようと思ったのは今作のプロットを終えたあとくらいなので後付け
内容は全くに気に入っていない 読むなと言う意思表示で章の中身を区切らないでそのまままるごと上げた
テーマは考えていないので全くない
全体的に普通の推理ものをベースに映画エイリアンを意識したような気がする ラストシーンは大貝獣物語 そのわりに推理過程が無いに等しい 作り方がわからなかった まだわからん
人物名は大体名前ジェネレーターで適当に決めている 加賀谷彩佳だけはなんか彩佳って名前がいいんじゃないと思いそれにした 未だになにかと被っていないか不安になる
おおよその作品タイトルは、曲名と曲名を組み合わせたもの 何かは言わないが 当然作品内容としての意味は薄い 章のタイトルは忘れた
いずれ改訂したいとは考えているがその価値を感じない



○サマードレスの出来事

茅島2作目
腑抜けた日々を送っていたが、そろそろなんか書くかということで前から考えていた続編に着手した
プロットは2018年11月、12月 かなり難航した記憶しかない 今作から全部デジタルで作業をし始めた 始めからそうすればよかったとしか思えない
執筆期間は翌年19年の1月から推敲を含めて4月までもつれ込んだ わりとノルマは守っていたのだがやはり分量が多すぎたのでここまでかかった そうして6章構成というもの自体に疑問を持ち始める
完成後、ちょうど令和に切り替わるあたりでインターネット上に投げ捨てるのは考えていなかったが、タイミング的にできそうだったのでそうした ちなみにこのあと肉体が崩壊し入院した
宇宙の次は彩佳の住んでいる場所を舞台とすることは決めていた どうしてもサイバーパンクをやりたかったので とくに舞台としてのモデルはない とりあえずこのラストシーンをやりたいがために海沿いの街にした テオ・アンゲロプロスの「シテール島への船出」のオマージュをやりたかったのでやった ちなみにこの映画を見ている最中には寝たので内容はよく知らない
今作から本格的にシリーズを始められそうな感じで、施設連中や茅島ふくみの記憶の状態や彩佳の現状などを決めた 追加で使えそうなメインキャラとしてチームメイトを二人ほど考えようと思った 精密女はすぐに考えついたが、八頭司美雪は悩んだ 初期はもっとなんとなく絡みづらそうな神経質な女にしようかと思ったが、なんかそんな女ばっかりなのでやめた
加賀谷彩佳の現状については当初もうひとつ考えており、「前作で茅島ふくみのことにある程度個人的に折り合いをつけ、大学に通いながらそれなりに小ヶ谷の知人たちと仲良くやっていた」というものだが、成長したとしてもこの女がそんな切り替えができるわけがないとして全ボツ
男性警察官が出てくるシーンにまったく興味が持てなくて死ぬほど筆が進まなかった思い出がある 今でもクソほどの興味もない
資料として、サイバーパンクのいろはを学ぶためにPCエンジンのスナッチャーをやった ウィリアム・ギブスンも読もうとしたが意味不明なので投げた ブレードランナーも散々見たが見直した Va-11 Hall-Aはすでにプレイしていた 結局ニンジャスレイヤーが一番参考になった 全体のダイナミズムは「ダイハード」に憧れたので近づけた
関係はないが執筆中はdeerhunterのHalcyon Digestを鬼のように聴きたくっていたので未だに執筆中の辛い思い出が蘇ってしまう
テーマは「依存」 各章のタイトルもほのかに依存性を表すものになっている 記憶のうえではそうなっている 彩佳と犯人は依存性という観点に対して似た境遇を持っていながら最終的には正反対になるようにした らしい そんな気がする
完成度は気に入らない 読むな
観念して一応読みやすいように区切りごとに投稿した 自動投稿にすると、投稿する際の緊張感などもなにも感じなくなって健康に良くなった
最後の落とし方だけは正直なところ気に入っているがこれ以上のものを出せそうになくて困っている
改訂はしたい



○ブルーオーキッドの正体

無関係な長編だが、茅シリーズの設定を流用して作られている
プロットは2019年8月、本文は9月
プロットに一ヶ月、執筆に一ヶ月で長編が仕上がるのかと考えて、実際にやってみた作品 以前の執筆ノルマから日数を逆算して、だいたいその通りになった ひとつのエポック
前作までの6章構成が長すぎたので今作から四章構成 一般的な文庫本一冊分を280ページ程度とし、これを4章で割ると一章あたり70ページ前後の尺となる さらに4章を三幕構成に当てはめると、各章ごとに幕が切り替わる都合のよい作りだった 結果は収まりはしたが、きれいに割り切れるものでもなかった
サイバーパンクを土台にお嬢様学校を混ぜることを念頭に置いて組んだ お嬢様学校に対する資料として何故かパブリックスクールの本をある程度読んだ 「自由と規律」が名著だった パブリックスクールのことならもう詳しい そもそも映画なら「アナザー・カントリー」や「モーリス」を見たこともある ハリなんとかポッターはこの2018年の暮れから翌年頭にかけてすべて観たがなんも参考にしてない 反面サイバーパンク成分が薄れたが、こんな古風そうなお嬢様学校ではどんな矮小なテクノロジーを出そうが近未来感が強くなるという得もある
お嬢様学校については、まあ百合を嗜む人間なら一度は通るべきだろうという考えもあった 「マリみて」ぐらいなら食ったことがある
多少なりとも資料を生かしていろいろと設定を作り込んでみたのは今回が初めてだった これでセオリーを記憶した とくにここまで設定を作り込んだことは今のところないが 出し切れていない無意味な設定も多数存在する
そもそもの構想はかなり昔 最初はサイバーパンクでもない現代のお嬢様学校で準・文学部を名乗る連中とその部長の蔵乃下しづという変な女がなんかやる推理物というぐらいまでは考えていた 生徒消失を依頼する後輩の女というのも考えていた 茅シリーズに接近させてサイバーパンク混ぜたのは良かった気がする もはや普通に現代で推理ものをやっても何が面白いのかわからない
探偵役、蔵乃下しづと後輩部員の釘崎妃麻はかなり昔から考えたこともあるキャラクターだが、こんなサイバーパンク的な作品で使うとは思わなかった 妃麻に至っては10年以上前に考えたような女だった気がする こんな人格ではなかったが
最初に考えた叙述トリックを「こんなものはクソ 使えない」としてボツにしかけるも、なんとなく驚きを生み出すにはこれしかないとして再度なんとかして生かしたという経緯がある ちなみにすべての長編に大なり小なり叙述トリックを用いているが練習という意味しかない
主人公ちゃんに苦労したのは、慣れ親しんでいた加賀谷彩佳とはまた違う人間にすることだったのでそのあたりで割と悩んだ 彩佳が絶対にしないようなことを率先してやらせた記憶がある 彩佳よりは明るい人間のはずだ
キャラを作る際に、全員に望まない才能を持たせることを課した 結構上手く行った自負はあるのだが、今日に至るまでまた同じ方法を用いたことはない
蔵乃下と鈴本はそれぞれお嬢様学校によくいそうな「勉強が滅茶苦茶できそうなおっとりお嬢様」「女にばかほどモテそうなスポーツ万能ボーイッシュ」キャラをそのまま引っ張ってきたような見た目を設定し、内面はその真逆に持っていった
出来に関しては、良くも悪くもないという感想に落ち着く 以前に比べると減点部分は少ないが特に大きな面白みを感じることはない
一章の3節あたりまで書いているときに、絶望的なレベルでこれ面白くねえな病を罹ってしまい筆を折り何も生み出せない平凡な人生を受け入れる寸前まで追い詰められたが、4節がかなり調子よく書けたのですべてが持ち直した そのまま調子は最後まで持続する
特に改訂するつもりはない 続編を書く気もなくはないがそんな余裕がない



○手首の神聖な瞬間

ブルオ正体を作り、どうにもこのままではいけないと思ったので、とにかくプロットを多く作成し、習作を量産する教育が自分には必要だと考え、短編集を作るに至った
プロット自体は2020年の頭には5つ出揃った 作りやすいように、茅島ふくみのシリーズの短編という体裁を保った
それぞれの短編ではっきりと練習したい部分を意識している
以前の二作は読まなくていいからここから読め


■新しいレインダンス

これだけは上記の考えからずれており、ブオ正の直前にプロットを作成した 2019年7月だったと思われる 短編だというのに一ヶ月くらいかかってしまいもうダメだと筆を折る気配を悟った
この作品はそもそも短編という形式に対しての練習が主
ミステリを銘打っているわけだからまあミステリという形式を投げ捨てるわけにも行かないが、何処でそこから逸れてアクションなどの娯楽側のシーンを入れ込めるかを考えた 単に捜査するだけで内容を稼ぐのはつまらないと常々感じていたからだ 別にうまく行ったとは思っていないが
頭の短編なので出てくる人間の説明を意識した気がする
なんとなくの草案は早々に決まったが、最後が難航した苦い記憶があるので思い出したくない 
執筆期間は2020年5月11日-6月頭 わりと手こずった 書いていくうちに短編のはずがかなりのページ数になっていることに気づき、怒りを持て余す 文庫本で100ページ近くはある
常々探偵役は茅島ふくみだと決めているが今作だけは加賀谷彩佳にした テーマとの整合性だろう そのテーマは忘れた そのためにふくみを隔離した 彩佳が立派に活躍するシーンを用意するには、こういったパワーを用いなければならない ふくみは毎度毎度どことなく酷い目に遭うが、そういうところで輝く女でもある
茅島ふくみのキャラがこの辺りから固まっていった 遅い 平常時なら真面目になりすぎない人間を目指している おそらく以前の作品を読み返すと若干違う人間に映るのかもしれないが自作を読み返すという趣味はない
研究施設についてほとんど何も知らないが雰囲気で適当に構築した いちおう研究施設の見取り図を検索した 循環させるだけで電気が起こせる夢のようなタイプの水力発電が存在するわけはないだろうが、未来感を覚えるのでそういう設定にした
結局悪くはないけど無難にまとまってそれだけという印象しかしない作品 好きでも嫌いでもない 気に入ってるシーンは鉄板を持つ精密女
検索して出てきたものを参考にして一応見取り図を書いたが、べつにあんまり使わなかった あと液体窒素の動画を結構見た
段々八頭司美雪の活かし方がわからなくなってくる 反面、精密女はいかなる状況でも使いやすいことに気づく


■侵略はパラソル

プロットは2019年11月の下旬ぐらい? 難航もせずに素直にできた記憶あり
今回は短めにしようというのを念頭に置いて、さらに外見描写、かわいい、日常の謎タイプ、という練習ポイントも定めた
外見描写を練習ということで彩佳とふくみの服装は、いつもより深めに書こうと意識したが、別に何かを参考にしたわけでもない 参考にしたほうが良いからしろ 殺意が飛び交っているが、かわいいを描写できたと思うのでかわいいも達成
異性愛に本当に興味がないので、自作では基本的に異性愛はこういう末路をたどる まあそうは言ってもあの男性(名前失念)には少し格好をつけさせてもらった 可愛そうなので それでも最後の屋上の場面は書いていて深刻な蕁麻疹が出た
テーマは、人をコントロールすること 普段生きていて他人の口煩さにキレそうになるところから膨らませた 故に有浦チサのことは本当に嫌い べつにモデルはいないが
執筆は6月17日から25日 新しいレインダンスの直後 分量の割に時間がかかっていることに今、記録を見て驚いた なぜこれほど時間がかかったのか今となっては理解すら出来ない
なんというか、本文は若干苦労はしたし出来は良いとも思わないが気に入ってはいる 世界観設定を生かして日常の謎を生み出せたような気がゴミほどにはしている
人が死なないタイプのあれは、もう少し量産してみたいが心底苦手
参考資料はなにもなし
お気に入りシーンは「茅島さんを傷つけないで」
この辺りからだんだんプロットと完成品の乖離が薄くなっていく


■この剣ディソーダー

プロット2020年1月中旬
当初の構想は12月くらい 以降の二作もこの時同時に方向性を決定した
本文執筆期間は前回の直後2020年6月29日-7月4日 案外早く完成したことに驚いた
練習ポイントは「視点切り替え、三人称、新キャラ」
脱獄ものをベースになんかもうちょっとゆるいやつをやろうという漠然とした考えから端を発し、脱獄映画を参考にした 具体的にはジャック・ベッケルの「穴」 はっきり言って、七割くらいはこの作品とほとんど同じでしかないのは反省すべき点だろう 今作を読むぐらいなら「穴」を観たほうが良い ショーシャンク、アルカトラズは名作過ぎて見直す必要すらなかったしあまり意識もしなかった 大脱出はこれを書き上げたあとに観たけど良かった だいたいどの作品にも立案、準備、実行のプロセスがあることを理解した
八頭司美雪が施設から軽い家出をするという構想が固まった時点で、施設を舞台にしてなんかあんまり考えてない設定などを固めて、違うチームの連中をある程度登場させた 今作で急造したうえに、他の人間は現時点でなんも考えていない
さらにそこまで考えたときに、いつもなら絶対的な味方であるはずの茅島ふくみを驚異として使えることに気づいた 結果はあまり使わなかったが 二條ちあきのほうが敵として優秀だった
今作まで三人称視点はあまり作ったことはなかったのでほとんど初めて書いた 個人的に三人称のほうが自分に合ってる なぜ一人称ばかり書いているのか疑問でしか無い
八頭司美雪を主人公に添えたが、結局機能は用いなかった 使う場面が本当に思いつかない サイバー方面に長けているという設定がなければキャラが死んでいた
「穴」に影響されて地下水道を出したが、あんな構造なのかは知らないし、あんな時代に現存するかどうかすら怪しい もっと高度な水道システムが出来上がっているだろう 「新しいレインダンス」のような研究施設もある 地下水道でなんかやってる部分は、個人的に気に入っていたりする 緊張感を出せたつもりになった
最後に友人と会うシーンはプロットにはなかったが急に思いついて本文段階で書き添えた サマードレスの段階から感じてたが、精密女はどんどん普通にかっこいい人間に見えていくが、もっと変人のつもりで作っているはずだった
テーマは忘れた 過去の嫌な行いを悔いているから、そういう方面だろう
急増した割に、新キャラ連中は良いと思っている 木又マリナと二條ちあきは再利用する可能性が高い 
脱獄系というとかなりそこからかけ離れているが、別に意外と好きな作品
ここまでは普通に作ろうと思ってあまり性癖を出さなかった気がするが、次で注ぎ込み始める 慣れもあって要所を押さえただけの作品制作に飽きた


■忘れかけてた夏の息が葉巻のように

プロットは2020年1月末 確か4日で作った
本文は7月27日-31日、たった5日間と過去最速のペースだった つまりこの作品は9日間で生み出されたということになる 題材ややることが完全に自分好みだったので全てにおいて難航しなかった
「視点切り替えその2、エロス、アクション」を練習ポイントにして、実在の場所をやんわりとモデルにして流用するという今までやったこともないような行為もやった 何処とは言わないが、こんなに狂った村ではない
エロス部分は「弱った女」
前作に引き続き視点切り替えを練習した 茅島ふくみ視点で彩佳を書くのは新鮮だった アクション部分を際立たせるのには、三人称で視点切り替えを用いるのが良いという結論はここで出ている
プロットを何処から発想したのかは忘れた とにかく茅島ふくみに酷い目に遭ってもらいたかった 愛ゆえに あとモデルにした場所も、なんとなく気に入っていた
「懐かしさには抗えない」というのは、自作に微妙に共通する価値観な気がする 今回初めてそれを表に出したが、これ以降の作品で顕著となることがある
懐かしさと宗教で支配する村という構成自体はどこか長編のときに使おうかと思ったが、ここで吐き出した この作品には、これが必要だとしか思えなかった ルノミは寺に住んでいるが、別に仏教ではない アイデアを大事に取っておくほど自分を信用もしていない くだらない大したことのないアイデアや思いつきに固執するのはクソ愚かだと経験則で感じている さっさと出せるときに出せ
参考にしたのは「地獄の黙示録」、不健全な状態という言い回しが好きでずっと覚えていた あとは「ゼルダの伝説 夢をみる島」、「キャリー」 本当に性癖に忠実に作った 黙示録はそもそも村へ来る動機の部分、夢島は住処が破壊されることに抵抗する村人、キャリーは嫌な緊張感や豚の血
テーマは懐かしさ、思い出、抗えない輝かしい過去の幻想、現在との乖離について思うところ、なんかそのあたりだった
今回で初めて自分の作品を好きになれたような気さえする このどうしようもなく救いすらなさそうなオチを書いたときに、自分は本来こういった人間だったことを学生時代以来思い出した 完全に蘇ったような気持ちにもなった
お気に入りシーンは、美雪と精密女が寝ながら話す部分
どうでもいいが、自作で鉄パイプが出てくる率が高いのが気になった
こんな目に遭わせておきながら茅島ふくみと彩佳には本当に幸せになってもらいたいと親心ながらそう思う
タイトルは、言いたくはないが、昔一身上の都合で書いた歌詞の一節 記憶から消すよりは良いと思い、渋々採用した 墓標として


■月の夜のための瞬間

2020年2月上旬にプロットが完成する 前作の直後だった あれほどのハイスピードで上げることはできなかったが、今回もさほど難航せずに済んだ
本文は2020年10月13日から22日 前作より空白期間があるのはその間に長編を一本仕上げていたから
「倒叙式、馴染みのない人物の一人称視点、バッドエンド」を目指した
そもそも倒叙をやろうというところから考えた それ自体はかなり早い段階で決まっていた それに対して、なにか参考資料を探しはしなかった 本当に参考にしたのは「ライブアライブ中世編」だけ
倒叙ということで、まったく新しい今回限りのキャラに、シリーズからは探偵役である茅島ふくみのみを使った かなり真新しい気持ちだった
バンドの話は、昔からどちらかといえば絶対にやりたくはなかったが、今回で解禁した 作中の歌詞は5分で作ったという逸話を書き記したが事実5分で作った くだらないよくあるゴミクソみたいな歌詞にしようと思って書いた
主人公がいて、そのヒモになってる女をまず発想し、そこから主人公に悪い感情を抱いている者とヒモに悪い感情を抱いているものをそれぞれ考えてバンドメンバーにした 本当にこんなバンドがあるのなら一瞬で空中分解しそうなものだ 楽器も現代には標準じゃない編成にした サイレントブズーキなど聞いたこともない あれば欲しい
ニューウェーブリバイバル・リバイバルということは、ニューウェイブがリバイバルされて、死に、そこからニューウェイブがまたリバイバルされたというややこしい過程を辿る
スウェインインジエアーはthe roostersの曲から SIAもあのアルバムぐらいの音楽性だと推測される
倒叙の良さは追い詰められていく部分だと考えていたので、事件があってそれを隠しているうちに、関係なさそうなバンドのいざこざをいれてそこに茅島ふくみを投入した
結構普段ならあまり出す必要のなかった設定を考えて出した パーツの企業名は、死ぬほど過去に考えたキャラクターの名字を使ったがどうでもいい サイバーパンクといえば、こういった謎の大企業が大事だ
機械化パーツに関して、パーツを売り払ったり生の肉を売り払ったり、安いプランで買ったりする展開は前から考えていてここで使った
テーマ「ポジティブ偏重主義へのカウンター」 ポジティブなものしか受け入れない市場に対して不信感を持った上で、ポジティブの塊であるSIAを真っ向からへし折りたかった
このオチは、これしか思いつかなかったがかなり安直な気がしている この顛末を聞いた茅島ふくみは、耐えきれなくて塞ぎ込むかもしれないので医師がうまく隠しているとの裏設定があったりなかったりする 
とにかくこれが自分の味だとは今のところは思う
お気に入りシーンは「赤土に暴力を振るうメイ」
これが暫定で一番好きな作品


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