今まで☆2か3くらいだった『錆色ロボット』がここ2日くらいの間に、急に18にまで増えていてとてもびっくりしました。
週間ランキングもSFジャンル11位になっていたりと、今までにない好評(?)っぷりに、正直かなり困惑しています(笑)
いやぁ、なにせ今までは最高潮の時でも40位どまりで、基本は100位〜が定位置だったものですから、この数字は素直に嬉しいのですよ。
まあ、ランキングの順位=面白いという図式が殆ど成立していないのがこのカクヨムというサイトの抱える問題点なんですけどね(オレオがいい例です)。ランキングの評価基準についてもう少し具体的な説明が欲しいと思う今日この頃です。
↑ ここまで余談
↓ ここから本題
さて、この『錆色ロボット』で私が描きたかったものは、ズバリ“ロボットモノという1ジャンルにおける『前提』”なんです。
古くは鉄人28号から始まり、マジンガーZや機動戦士ガンダムに代表されるロボットアニメの世界では、さも当然のように人型兵器が戦車や戦闘機などの追順を許さないくらいに最強の存在であるかのように語られていますが、勿論あれは全くの“ウソ”なんですよね。
例として宇宙世紀のガンダム作品では“ミノフスキー粒子”などの設定を加えることによって、人型兵器である必然性に説得力を持たせていますが、少なくとも現実世界において人型兵器というのは(あらゆる意味で)ナンセンスなんです。
私事で恐縮なのですが、一応かじる程度ながら人型ロボットの研究に携わったことのある身なので、偏見なのを承知でその立場からものを言わせてもらいますと。。。
戦場で人型ロボットなんてとても役に立ちません!戦車にもヘリにも勝てません!ただの的です!鉄屑です!血税の無駄遣いです!
多分、将来本気で宇宙戦争をやろうとしたら、きっと“ボール”みたいな形になりますよ(笑)
しかし、アニメのスポンサーである玩具メーカーとしては、当然ながら売れる商品である人型ロボットを売りたいわけで、そういった作品は必ずしも常識を捻じ曲げた前提で話が作られます。ガンダムよりもボールが活躍する作品なんて誰も見たくありませんよね(私的にそういうイロモノ作品はちょっと見てみたい気もしますが、それが主流になってしまうのは勘弁です)。
つまり、人型ロボットを扱う作品には大小の差あれど必ず“常識の歪み”という前提を抱えており、それにツッコミを入れれば「不粋だ」と罵られてしまうでしょう。
そういった“暗黙の了解”にあえて足を踏み込んだ(現実世界に近い条件で限定的ながら人型兵器の有用性を示した『ガサラキ』とはまた別の切り口で)のが、この『錆色ロボット』という作品です。
人間とはとても面白い生き物で、“有人の巨大人型ロボットは戦場で役に立たない”という現実を思い知っても尚、人型ロボットに対して愛着や情熱を抱いてしまうんですよね。
そんな『ロボットを愛するのに理由がいるかい?』の精神を物語として落とし込んだのが本作なのです。こういう作者のエゴを丸出しにした(逆にいえば商業性を無視した)手法は、本来なら作品として成立してすらいない、所謂“駄作以下の文章”なのですが、このような作品でも許されるのがWeb小説の利点であり、強みであると私は考えています。
『読んだけど、そんなメッセージ性は全く伝わってこなかったぞ……?』と疑問に思う方も多いかと思いますが、それについては完全に私の実力不足です。面目ない。
まあ、ここまで長ったらしく書いておいて結局何が言いたいかというと、『ロボットって、いいよね……!』ということです。ご静聴ありがとうございました。
P.S. 私のフェイバリットロボ作品は『蒼き流星SPTレイズナー』。ファフナーを挙げようか迷いましたが多分レイズナーが一番好きです。