ハナ女完結ありがとうございます!ありがとうございます!お疲れ様でした!!
一年、長いようで短くもやはり長い時間でした。
ハナ女はそもそも「色々ジャンル混ぜたら人気出ないかなー」と思って始めました。評判はそこそこ。しかし面白さを出すには手を広げ過ぎて、上手くまとめるのは失敗しました。
結果、まっとうに働いたのは「配信者」と「性欲逆転」というジャンルのみ。なりきりチャットやボイス投稿者は上手く活用できませんでしたね。女装も中途半端で、もっと上手く使えたらなぁと思う部分もあります。
ただまあ、やりたかったことは書けたのでよかったかなと。
「性欲逆転」というオリジナル要素で「女性ばかりの世界で気の弱い女性も多い」という状況を作り出せました。単純なエロ要素ではなく、人間の色々物凄く面倒な部分を書けました。私はそういう「人って超面倒くさくて怠いけど、美しくて尊い」というのを書くのが好きなんです。
日常的にイチャラブするのと、人間の面倒な部分を合わせたのが今作でした。
思ったより長引きましたが、サクッと締められたのでよかったとします。
本当は四章の後に
「リアラ編」→「香理菜編」→「灯華編」
等と続く予定でしたが、ちょっと面倒になったのでやめました。リアラ編はそのうち書く……と思います。断言はしません。
ここからは少し、ハナ女についての設定やらネタバレをしていこうかと。
・ストーリーについて。
最初はノープラン。ちょっと読者が増えて、慌ててストーリー構築に走る。そのせいで一章二章は微妙な感じに。一章は結構作り直しました。悪くも良い思い出。
一章でキャラが定まっていない時にリアラさんを下手に使ってしまったのは少々後悔。手直しして別サイトに投稿する時は、少しキャラをおしとやかにします。
二章はお友達編でした。
女装と日常話に寄せ過ぎて、その後のSFとはジャンル差が著しかったです。手直しするならここはガッツリ。何ならモカと香理菜ちゃん含め女装は削って良い要素かなとすら思います。
三章四章は考えていた通りに起と結は落とせました。
配信者としての権利者団体とのあれやこれやは後日談もある予定でしたが、四
章書いてたら忘れました。
三章は新キャラ出したりリアラさん株上げたりと忙しく、この作品っぽさが出たかなと思います。元々この時点で実咲はあまり活躍する予定ではありませんでしたが……使い勝手良過ぎて万能メイドになっていました。本当になんだこのメイド。勝手に動くし超喋る。代わりに灯華さんのキャラが薄まって申し訳なさ。都合の良い女になってしまってほんとごめんなさい。
どうしてもアヤメ関連はバトルが入って来てしまうので、戦闘力がないと話についてこれなかったんです。仕方ない。
四章は我らが銀色お姫様のアヤメのターンでした。
実はキャラ設定はリアラさんや灯華さんの後に生まれました。私が書きたかったお祭りデート話でめちゃくちゃ時間使ったのはまた良い思い出。
別作品で似たような話書いてるので、もう懲りろと思いますが……私はまた似たような話書きます! デート大好きなので。
とりあえず四章は新キャラのオンパレードとメイド大活躍でした。
ソニャはまだしも、終盤のリスナー二人や澄香と小鈴は本当にちょい役でした。平行異世界パラレルワールド編でちゃんと活躍させるための布石みたいなものです。割と小鈴ちゃんは気に入ってます。日本人形系美少女はドストレートで可愛い。
五章はリアラ編の予定でしたが……別作品書きたいし、ハナ女も長引いたなということで完結にシフトしました。
四章でリアラさんが全然出番なかったのは、エピローグで話があった通りです。そりゃ忙しくて出てこられない。超頑張って周囲を振り切って優理母を助けに行ったわけですね。すごい愛のパワー。
ちなみにですが、もともと忍者やSF要素は当初一切ありませんでしたし、バトルなんて考えてもいませんでした。アヤメの出自や状況を考えていたら、自然とこんなことに。SF設定は考えるのが楽しくていいですね!
・作者から見たキャラクターについて
イメージソングが色々ありますが、それはそれとして。
「優理君」
主人公の童貞。超度胸と意味不明なノリと勢いを持つ漢の子。
適当に名付けたのは内緒。私はかなり好きです。作中だとアヤメとメイドの次に好き。
童貞卒業がちゃんとできたのかどうかは敢えて言いません。本編世界線は他のどの世界線より複雑なので道のりは果てしないことだったでしょう。
「由梨ちゃん」
可愛い☆ 現実だとこんな子が彼女だったら一番楽しい。なんだかんだ結婚したら落ち着いて手を引いてくれる系。由梨ちゃん、好きだ……。
命名はやはり雑。深い理由はない。
「リアラさん」
結婚してくれ。この人相手だと、普通にヒモやってても罪悪感なく生きていける。何故なら全肯定してくれるから。いやむしろそれで罪悪感が生まれるかもしれない。社会復帰すら手伝ってくれるエッチな美人。同棲したい。
最初に名前を決めた人。一応最初から海外の名前は入っている設定で、「王女より求婚」的な展開は考えていた。
「アヤメ」
愛おしいお姫様。ずっと大事にしてあげたい。設定の煮詰め度は段違い。
謎の金属板、スピン・レコードについては謎のまま終わった。実はアレ、結構大事なもの。「レコード」=記録=記憶。アヤメの「博士」に纏わるお話が眠っている。そんな大事なものを家の冷凍庫に入れる童貞がいるとか。
作中では優理にとっての「お姫様」を体現した。箱入りお姫様でもあり、元気いっぱい天真爛漫お姫様でもある。アヤメは恋人よりも大事な家族がやはり似合う。お子様だし。本編以降どうなっても、アヤメと優理は家族のまま。
命名は菖蒲の花から。
「香理菜ちゃん」
乙女度の高い女友達。けどネット民。しかも重度なユツィラリスナー。もう色々とだめかもしれない。私生活は色々と淀んでいる。
「昼行灯で飄々としている子」。実はこの子は元キャラが存在し、それをイメージして作ってしまった。たぶんわかる人にはわかる。
割と勢いで名前は決まった。
「モカちゃん」
出番少なくてごめんなさい。やっぱりヒロインにはならないと決めて書いているとどうしても出番が減る。家族多いし、それメインだとどうしても人数多くて書き切れなくなって他のキャラを出せないので困った。結果、二章以降出番ほぼなし、と。反省。
地味に気に入っているモカちゃんネーム。物凄い呼びやすい。流れで決まった。
「灯華さん」
不憫な美女。エッチだけするなら最高かと思う。ある程度アブノーマルなのも受け入れてくれるし、むしろノリノリで付き合ってくれる。髪とかお腹とか脇とか膝裏とか、性感帯の多い人。
まさかこんな出番少ないとは思わなかった。少し反省。
それなりに考えて決めた名前。八乃院とくれば華やかな名前だろう、と。
「メイド(実咲)」
謎多き闇メイド。メイドとエイラはそれぞれが一つのジャンルを確立できるおかしな存在。一人だけRPGではなく無双ゲーの住人。弾丸弾いたり地面に叩き落したりできる。
まさかこんな出番ばかりになるとは思わなかった。メイドが役立ちすぎて困る。でもこの人本業別にメイドってわけじゃありません……。
エロゲっぽい名前で名字は決めた。名前は勢い。我ながらメイドの命名センスは天才。下手したら作中だと「実咲」呼びより「メイド」呼びの方が多いかもしれない。
if短編で書いたりもしましたが、本編世界線では実咲はif世界以上に面白おかしく楽しく人生走り抜けました。地味に「大好きな人に看取られる」という夢を達成する一人。
「ソニャ」
急に現れた十歳児。最初は微塵もキャラ造形なんてなかった。いつの間にか出てきたぽっと出美女。しかしキャラはめちゃ濃い。なんだ、自称娘って……。
やはり戦闘力が高いとアヤメ関連のお話では活躍させやすかった。
我ながらミツボシ捜索班は傑作ネーミング。可愛いお子様は書きやすいので、ソニャはパラレルのお話でも結構活躍する予定。
ソニャの命名は外国の言語を取り込んでいる。かなり可愛いと思う。十歳児だしそりゃ可愛いか。ちなみにロディグラーシもそこそこ設定は煮詰めているので、いつか披露する機会があるかもしれない。
「エイラ」
超万能AI。ジャンル破壊の主、その2。
エイラの在否と性能差でハナ女の物語がガラッと変わる。詳しくは番外編のifで。
本編世界線はエイラ最強の世界なので、ウルトラハッピーエンドを迎えられる。
平坦に見えて内に秘める感情はすごい。「感情に振り回されるAIは二流以下」を頭に置いているので、表には出さない。アヤメが泣いている時は血反吐を吐いていたし、アヤメがニッコリ太陽お姫様になっていた時は物凄いニンマリしていた。
ちゃんと機械っぽい雰囲気の名前で上手く命名できた。
「リリカ」
新キャラその1。
あまり深く考えては作らなかった。某ゲームからキャラを真似た。そっくりにはならなかったので誰もわからないと思う。普通寄りな人間なので、今後の活躍の目は薄い。キャラ立ちもちょっともったいなかった。最初に出せばもっと面白くできたかなと思う。
花っぽさをイメージして命名。
「ソラナ」
新キャラ2。
こちらも創作は考え薄く。しかしキャラ立ちは良い。ちゃんと変態。もったいないのは出番の短さ。パラレルでは活躍させますね。クールな見た目で頭よくないお馬鹿は定番だけど、やはり良い。
割と勢いで決めた名前にしてはオリジナリティ高くハイセンス。
「澄香」
新キャラ3。
ロリ声美女という新境地を開拓する存在。見た目とのアンバランスさはソニャに近しい。この人だけで一章分できるくらいには実は背景がある。
SFをベースにすると設定が作りやすいという事実に気づかされた。舌っ足らずっていいよねと思ったが、よく考えたら作中ではほとんどその描写していなかった。もったいないことしました。
名前もちゃんとロリっぽさはイイ感じかなと。
「小鈴」
新キャラ4。
正統派ラブコメに出てきてもおかしくないこともない。おかしいか。何故なら普通に素肌に血の匂いが染み込んでいるから。ちゃんと暗殺者。エッチする時は首筋の匂いとか嗅ぐとほんの微かに血の匂いがしてすごい滾るかもしれない。人間の"生"を感じられる。そのことを引け目にする小鈴がいたりするかもしれない。さらにそれを「気にするな!! それをひっくるめて全部、全部全部、小鈴なんだよ! 小鈴の全部が好きなんだ!!」みたいな展開もあったかもしれない。R18系の非王道ジメジメしっとりした話でならメインヒロインになれる。
割とキャラ設定は組んだが、扱いが難しいとも思う。パラレルで登場は要検討
。
ちゃんと日本風でレアな感じは上手く出せた。
他色々。
メィラ……人間見下し系AI。ちゃんと見下しているので、ちゃんと優理たちにとって悪いAI。優理とのR18な日々で心開き、現実世界に行ってみたいと思うようになるかもしれない。
優理母……どこかで名前を出した。薫さん。優理が世界に羽ばたいて嬉しい。危険なことも皆が助けてくれていると知ってもっと嬉しい。でも女は選んだ方がいいとも思う普通の母。優理×リアラ推し。ちなみにアヤメを紹介されて大喜びする。アヤメも大喜びする。エイラも大喜びする。世界は平和になる。
他の人たちはあまり考えていないのでカット。ロディの組織自体はともかく、メンバーはソニャのストーリーがあれば本格的に練ったが、構想はまだない。
優理の学友関連もモカと香理菜で完結させているため構想はない。
いっとき、優理の配信関連で配信仲間や他配信者も考えてみたが、それはメインが「配信」になるのでやめておいた。そっちにシフトしたら物語が「現実ベース」から「ネットベース」になってしまうので。
それでもよかったかもなぁ、とは思いますけど、今さらですね。そうなったら全部キャラ変わるしストーリーも変わるので。
キャラクターの名前はできるだけ他の作品と被らないよう珍しいものを選ぶようにしているので、決めるのは意外と大変でした。
私は花言葉や誕生花を好んで採用しているので、意外と誕生日が決まっているキャラが多いです。素敵なキャラがたくさんで嬉しいハナ女でした!
・世界観
当初は「現代日常もの」の予定だった。
ただの「貞操逆転」では私のテイストに合わないので「性欲逆転」を作り出し強引に「現代日常もの」にした。
しかし「女装」をねじ込むために「五感誤認アクセサリー」を作ったあたりでSF要素が色濃くなった。
最終的にアヤメの未来のためにエイラが勝手にアレコレして凄まじいSF感が出てしまった。しかもアクションにバトル多め。
「現代日常もの」「ラブコメ」「SF」「バトル」と様々なジャンルが混ざった小説になってしまった。個人的には悪くない結果と思っている。
三章で少し書いたが、女性ばかりの世界で権利とか特権とかそういう面倒なことも結構ある。
優理たちはその辺全部エイラパワーと灯華の名家パワーで破壊したので、本編での描写はあまりなかった。
・物語の総括。
長編を書いて、最初に何一つ着地点考えず始めたにしては、割と悪くない落ちにできた。
特にアヤメとの関係を「家族」に落ち着けたのは、我ながらベストチョイス。
相変わらず恋も愛もわからない優理のままで、童貞のまま。だけど人間関係は大きく発展した。人間的成長もした。
何より、小説としてキャラの魅力はかなり引き出せたと思います。
途中はリアラ、終盤はアヤメやソニャ。要所要所で実咲。
もったいない部分や不足した部分はあれど、書きたいことは書けたのでよかったです。
風呂敷の広げ過ぎはよくないとも学べたので、次に生かしていきましょう。
ちなみにですが、私の好きなキャラは
アヤメ=実咲>リアラ=ソニャ=優理>他
というところです。アヤメはともかく、メイドは会話のテンポが良くて創作者としてとんでもなく書きやすかったんです……。
・終わりに。
次回作はまた考えています。
新作は別で執筆終えたところで、さらに賞落選したのがあるので、そのうちそちらを投稿するかなと。別サイトで投稿するので、しばらくハーメルン様では読み専になるかと。
よかったら私の別サイトでも(なろう、カクヨム等)フォローやらお気に入りやらしてやってください。
坂水アマキで探せば出てきます。また、作詞も継続するので、音楽も聴いてやってください。
ハナ女の平行異世界モノとかはぼちぼちなので、手が動いたらそちらも書きます。告知はいつかするかな、と。
こんなところですか。
ひとまずハナ女はいったん終わりです。
結構音楽作ったりもしましたが、小説のタイトルにしては綺麗な曲ばかりでしたね……。個人的なお気には「東京スカイメモリー」です。
色々書きましたが、書いていて楽しい小説でした。
アヤメは可愛いし、メイドは面白いし、ソニャはお子様だし、リアラさんはエッチで可愛いし、灯華さんは変態だし。
一年間、ありがとうございました。
坂水アマキさんの次回作にご期待ください!
それでは本当に、また別のどこかでお会いしましょう。
※短編一つ書いたので、それだけ投稿してハナ女はいったん終幕です。