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「私と彼女」背景メモ②

幕間「旅立つ想い」まで来ました。

この話、当時、創作同人イベント「コミティア」に出た際、第1部を書籍化するのに合わせ、特別編として書いたものだったんですよね。

ここで設定を広げた結果、第2部、3部と続くことになりました。

重要な登場人物「あっくん」が出てくるのもこの話から。
そして、セクシャルマイノリティとしての二人が、どうやって社会で生きていくのか、そのテーマが前面に出てくるようになります。

これには、一部、自己投影が含まれています。

わたし自身も、男性で育児や家事の主たる担い手であったので、社会的にマイノリティ枠です。

子供が育つ間、社会の制度的にも、親族や周辺からの感情的な反応についても、さまざま相克を覚えることが多かったわけですが、その辺りがそれなりに反映されています。

当時は、性役割の多様性についての一般の理解も乏しかったので、ちょっとだけ啓蒙的に考えて、描写しているところもありました。

そうは言っても、基本書きたかったのは、恋愛生活ファンタジー。
「女の子同士がこんな風に生きられたらな」
それは、最後まで変わらない主旋律として続いていきます。

そもそも、当時、そこまで突っ込んで書くだけの知識もなかったですし。


……と言うわけで、ちょっと社会やセクシャリティについてのことも隠し味にしながら、泣いたり笑ったり(そしてもちろん、「愛し」合ったり)していく二人に、付き合ってやっていただけると嬉しいです。

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