塩塩塩

演芸場は笑い声で溢れていたが、舞台には誰もいなかった。 隣の男が言った…。

男は慌てていた「乳歯が帰巣本能を持ち、口の中へ戻ろうとしているのです…」

勤務中トイレに行こうと顔を上げると、半透明の男達が歩いて来た。 男達は消えかけの私だった…。

男の顔は世界一彫りが深かった。 「これが先週の私です」 写真には真平らな顔の男が写っていた…。

「グッバイ」 男は笑い茸、泣き茸、怒り茸を一度に頬張った…。

男は言った「先日、私は仮病で仕事を休みました。 すると会社から連絡を受けた…」

男達により、私はオープンカーに押し込まれた。 「一日駅長がある様に、あなたは一日…」

鳥小屋の中から会社員風の男が言った「怖い上司も家族から見れば優しい父だったりする…」

「私を覚えていないだろう」 男は続けた「私の行く先々で、必ず事件が起こる…」

宴会場に蟹が運ばれた。 男は言った「もしや、私は蟹男なのか…」

古書店の男は言った「そりゃ掘り出し物だ…」

庭に見知らぬ男がいた。 「不本意ながら私は犬です…」

会社のあるビルが球状になっていた。 昨日までは平凡なビルだったのに…。

男が口笛を吹いている。 「ご機嫌ですね」私が声をかけると、男は言った「…」

男は言った「この戦争の気運の正体に気付いたんだ」 確かに今、日本は戦争前夜の様相だ…。

男の背中には黒い霧がかかっていた。 「私は暗い過去を背負っているのです…」

男の足元には沢山の女が倒れていた。 それは死体ではなく、全て…。

王様のパレードを見ていた子供が言った「王様は何も着ていない。王様は裸だ」 大人はすぐに否定した…。

男は背中に女教師をつけていた…。

先週のサーカスには感動したが、以降私には幻覚が見える様になった…。

時間旅行の男が口からガムを落とした…。 日本は歯車が狂い、ボタンを掛け違えた。

私はよく他人と服装がかぶる。 そう思っていたが、どうも違う…。

美術教師の男は言った「一枚の絵を様々な視点で描くキュビズムこそ真理なのだ…。

下半身火だるまの男は言った「イライラして貧乏揺すりをしていました…」

「やめて」 私の隣で女が寝言を言った…。 寝言を追いかける私。 シュールな世界。

喫茶店にいると御幣を振りながら流しの神主が現れた。 「あなたの苦を祓いましょう」… 店を転々とする流しの神主の御利益とは。

中華料理屋のバイトは甘いマスクだった…。

地面の穴から、優しい男の声がする。 「地上人、聞こえますか…」

くす玉を割ると中からカンダタが落ちてきた。 自販機でコーヒーを買った時も…。 彼は、どこでも落ちてくる。

イカれた歯医者の勝手な治療。

まだ何も食べていないのに、お口直し？ ここは喫茶店ではない…。

目が霞む。 「NHKめ！受信料を払わないと視力を落とすとは何てやり方だ」…

野良犬でも野良猫でもない、野良吉永小百合は、それでも美しい。 野良吉永小百合の前に現れた男とは。

上を向いて歩こう、涙がこぼれないように。 頭上のセンチメンタル。

ボートレース中、高瀬舟はどこへ行くのか。 シュールな世界。

「昼間なのに凄い乗車率ですね」普段電車に乗らない私は感心した。

玄関に立つ見知らぬ男。 恩とは、恩返しとは。

青いセダンにはねられた私。 聞こえてきたのは、あのBGM。

黒柳徹子が空を飛んでいる夢を見た。

空一面真っ黒になった。 逃げるサラリーマン。 そこに現れたのは。

軍靴の音、つまり忍び寄る戦争の影を隠しているのはマイケルジャクソンだった！？

平和の為に首相が進める政策とは。

我が家にキャラバンが？

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マスターの勧める無回転コーヒーとは！