最近、寒くなってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
お久しぶりです。ヤチヨリコです。
近況ノートはめったに書かないのですが、カクヨム甲子園中間選考の結果を見て、いてもたってもいられなくなり、今回書くことにしました。
先ほど触れたように、カクヨム甲子園中間選考の結果が本日昼頃に公開されました。
そしたら、なんと!
ショートストーリー部門で3作
『明日、私はあなたへ「さよなら」を言う。』
『夏休み』
『カーネーション』
ロングストーリー部門で4作
『女演俳優賞』
『たらこぎらい』
『キリンジ・ボンジン』
『スパークリングレモネード』
合計、7作品が中間選考を突破していました!
中間選考を通過したことは運営様からのメールで知っていたのですが、こんなにたくさん通過しているとは思っていなかったので、結果を見た途端、驚きと同時に安堵が胸に湧きました。
カクヨム甲子園2023に応募された作品数は、2,002作品。
そして、今回中間選考を通過した作品数は、207作品。
結果を見て、読者の皆様はいかがでしたか?
泣いたり、笑ったり、それは様々だったと思います。
その中で、幸運にも私は笑うことができました。
一生分の幸運をこの2年間で使い果たしてしまったのではないか、と思うほどです。
けれど、光あるところに影があるように、中間選考を通過した作品もあれば、中間選考を通過しなかった1,795作品、そして、そのそれぞれに作者の方々がいらっしゃいます。
TwitterのTLでは、中間選考を通過した、という投稿の中に、作品が落選したことを嘆く投稿がちらほら見受けられました。
その中には、はじめて応募したという方もいらっしゃいましたし、これで最後だ、という方もおられました。
何故、私の作品が落選したのか。
何故、私は落選して、あいつは通過したのか。
何故、私が。僕が。俺が。
その思いは様々でしょう。
すべてを賭けた。
これ以上ないほど、書いた。
書いて、書いて、書いた。
それでも、ダメだった――。
その落胆の気持ちは、他者が容易く「わかるよ」などと言えるものではないかもしれません。
ですので、これ以降は、高校1年生の『私』に向けて書こうと思います。
***
中間選考を通過することができず、落胆の気持ちで胸をいっぱいにしていた、そして、SNSで中間選考を通過した人の投稿を見て、「ああ、自分はなんてダメなヤツなんだろう」と涙した、あの日の私。
「ダメだ」なんて、自分で決めることじゃないよ。
たった一度ダメだっただけで、自分を「ダメなヤツ」と決めつけないで。
でも、他の人と自分を比べてしまうよね。
SNSでは、中間選考を通過した人たちが喜びの投稿をあげていたりする。それを見て、もっともっと落ち込んでしまう。
たった一度のチャンスだった。
悔しいよね。
あなたにとって、カクヨム甲子園は青春だった。
あなたは、カクヨム甲子園にすべてを賭けていた。
そんなあなたの気持ちを思い出しながら、『キリンジ・ボンジン』という作品を書きました。
天才と出会って、自分の才能の有無を知った主人公は、諦めたと言いながら、その心は燃えている。主人公にとって、小説を書くことは、好きで、嫌いで、悔しくて、手放せなくて、自分自身で、呼吸で。
最後には、諦めることを諦めて、天才と向き合うことを決める。
あなたにとって、中間選考を通過した人たちは、天才に思えると思う。
だけど、その人たちも、あなたや『キリンジ・ボンジン』の主人公と同じ。
小説を書くことが、好きで、嫌いで、悔しくて、手放せなくて、自分自身で、呼吸だ。(繰り返し使っているこの表現は、私の師匠である 宮下愚弟 さんからいただいたレビューからお借りしました)
私はあなたで、あなたは私。
だから、私はあなたの思いを背負っていく。
***
これから、冬本番となって、より一層寒さが厳しくなっていくことでしょう。体調を崩しやすい時期となりますので、皆様、温かくしてお過ごしください。
2023年11月23日
ヤチヨリコ