『チュニジアの夜』『恐竜の街』『月の裏側のダンスフロア』、この三作についてと、今後について書こうと思います。
まずはすでに書き上げた三作について。
この三作は、私が初めて書き上げた小説たち、と言ってもほぼ過言ではありません。
書き上げた順番は、『チュニジアの夜の原型』『月の裏側のダンスフロア』『恐竜の街』『チュニジアの夜』です。
この三作には二つ共通点があります。一つ目は、すべてが音楽を起点として書かれた小説だということです。
『チュニジアの夜』は、アート・ブレイキー&ザ・ジャズメッセンジャーズというジャズバンドの、『チュニジアの夜』という曲から。
『恐竜の街』は、ダイナソーJr.というUSオルタナティブ・ロックバンドの、『ユー・アー・リビング・オール・オーバー・ミー』というアルバムから。
『月の裏側のダンスフロア』は、ケン・イシイというテクノミュージシャンの、『EXTRA』という曲から。
それぞれ、音楽から受けた印象を出発点として書かれています。
二つ目の共通点は、三作とも共通した一つの可能性を書いているということです。
それぞれの登場人物は別の人格ですが、私の中では互換性があります。つまり、この三作の登場人物は、小説ごとに場所も時間も異なる地点で生きているのですが、もしかしたらこうなっていたかもしれない、という別の可能性をそれぞれの小説で描いています。
この互換性の根底にあるテーマは青春です。三作とも、私にとっては青春を書いた小説なのです。
私はこの三作を書くことをもって、自分中の青春から決別できたような気がしています。断定的に判断することはできませんが、青春をテーマにした小説は、今後書くことはないんじゃないかと思います。少なくともしばらくは。
満足に書けなかった部分は多くありますが(思わず目をつぶりたくなるほど)、三作とも、そのときの自分に書けるベストを尽くせたと思っています。特に『チュニジアの夜』は自分なりに手ごたえを感じました。
もし叶うのであれば、『チュニジアの夜』は読んでいただけると特別に嬉しいです。
今後についてですが、現在、長編小説を二作書いています。
そのうちの一作はWEBにまったく適していない小説で(これまで以上に)、公開するか未定です。もし公開する場合は、来年2024年の夏以降の公開になると思います。
もう一作は、自分なりにWEB小説としての最適化に挑戦しているSF小説です。こちらはある程度のストックが溜まりましたら、順次公開していこうと思っています。
ただ、ほとんど思いつきで書き始めており、何よりも納得がいく形のWEB小説にできるのか、まったく見えていない状況です。
今後についてまとめますと、書いてはいるけれども、公開するに足る状態にできるか読めず、といった感じです。
そんな状況ではありますが、何かしらを書くことは今後も続けると思います。もしも再び公開できる日がきたら、読んでいただけますと大変嬉しく思います。