5月の読書履歴(メモ)
・「ねじまき鳥クロニクル」全3部 村上春樹
オカダトオルvsワタヤノボルの対決構図。
「個」vs「全」
これからも何度も読み返す。
・「風の歌を聴け」
もっとじっくり読みたい。
評価保留。
・「ラスト・デイ」渡辺優
・「にのうで枕」倉狩聡
題材はよくあるというか。けれど体形の変化と心理的距離感の変化を重ねて描くような、メタファー的なストーリーの組み方が勉強になった。
・「鏡」内村薫風
同一人物において、3つの時間軸を同時並行的に進めていく物語。
「個」と「全」というテーマ性がここにも見えた気がする。
・「生鮮てるてる坊主」山田詠美
ラストの衝撃。最後の数行で、一気に世界をひっくり返すような。
ラストの衝撃もさることながら、そこまでの物語もおもしろい。
「おもしろいもの」が「おもしろくひっくり返る」。
・「メタモルフォシス」羽田圭介
うーん。自分の感受性の問題かな。本作が芥川賞候補になったというのは理解できる気がするし、本作では落選したというのも理解できる気がする。個人的な趣味の問題だと思うけど。
・「ちぐはぐな部品」星新一
ショートショートって面白いですね。
どうじゃ、このアイデア!っていう突飛さとそれを上手く仕立てるトリマー的な技術力。
・「マルクス入門」今村仁司
書店でふいに思い立って購入。これまで曖昧な理解だったマルクスを知りたいと思った。まだ途中。
・「兵器と戦術の世界史」金子常規
・「植物はすごい 7不思議篇 知ってびっくり、緑の秘密」田中修
植物というか、生き物ってすごいな、と素朴に驚嘆した。
・「怖いクラシック」中川右介
途中で断念。本自体は面白いけれど。音楽史的な教養を積むのは後回しでもいいかなと。
・「職業としての小説家」村上春樹
かなり具体的に、自身の創作活動に対して言及している。
原稿用紙換算で一日10枚。これをほぼ毎日、規則を乱すことなく続けていく。すごいな。
一時間で5行くらいしかけない自分とは、宇宙と蟻くらい差があります笑
作家志望でない素人にとっても、面白い読み物でした。
・「ガラスの街」ポール・オースター
ストーリー・言葉のセンスの秀逸さ。
「ドン・キホーテ」の解釈における目の付け所というか、物の捉え方は独創的で魅力的。
・「ムーン・パレス」ポール・オースター
半分ほどしか読めていないが、面白い。
言葉選びのセンスが抜群。緻密な内省的な描写に引き込まれる。
*
インテイクはこれからも増やしていこうと思います。
頭の中にモヤモヤしたガス的な思念はあるんですが、言葉で固めて取り出そうとしたら、もはや全然違うものになっていることが多くて、絶望的な気分になります。
ガス的なものを、可能な限りガス的なまま取り出して見せたい。そのためにインテイクを増やして技術を習得する段階が今なのかなと。
けれど、アウトプットもしていかないと、脳ミソが硬直した倉庫みたいになりそうで怖いです。限られた時間の配分の仕方、頭が痛みますね。
乱文ですが、日記代わりに。