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【魔導士物語】第二十一話「転移」を掲載しました

https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16818093075251605369

そんなわけで、第二十一話です。

今回は事件らしいものが起きず、いわゆる説明回になります。
ちょっと退屈かもしれませんが、なぜ大森林に文明を持ったオークが住みついているのか、その経緯はどうしても説明しないといけないので、どうか辛抱してください。

オークという種族は、女性を非常に大切にします。
それは、女性が生まれる確率が極端に低く、女性の存在が部族の発展に直結するためです。
オークの女性は、十五歳くらいで結婚し、三十五歳くらいまでの二十年間で、三十人ほどの子を産むのが普通です。
つまり、ほぼ毎年出産し(妊娠期間は人間より短い)、双子や三つ子といった多胎児が珍しくないということです。
ちなみにジャヤは二十代後半なので、二十人近い子どもがいるお母さんです。

前回、ジャヤが夫である族長のオルグをエイナたちに紹介した時、「第一夫」と言っていました。
これはオークが「一妻多夫制」であることを示しています。
女性の数が圧倒的に足りないので、複数の男で女性を共有するという仕組みが、自然にできあがったのですね。
加えて、できるだけ多くの男の種を残すことで、血が濃くなり過ぎないようにする……という、切実な理由も含んでいます。
通常オークの女性は、五人まで夫を持ちます。その中で、もっとも部族内で地位が高い者を「第一夫」にするのが普通です。

ジャヤは〝オークとしては〟かなりの美人なので、夫候補はたくさんいました。
しかし、彼女は現在、三人しか夫を持っていません。
彼女は父王の教育で、かなり知性が高いので、男性の好みにうるさいのかもしれません。

族長のオルグは、そんなジャヤが嫁いだだけあって、かなり頭がよく理性的なオークです。
彼は南部密林で出会ったダウワース王に心酔し、その教えを受けていました。

何だかカメリアさんが忘れ去られているみたいですが、なかなか彼女の状況を話す順番が回ってきませんw

そんなわけで、次回はカメリアが登場するのではないか……と妄想しております。
どうかお楽しみに。

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