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第九話「朝食」を掲載しました

https://kakuyomu.jp/works/1177354054902247720/episodes/1177354054922496280

本文で出てくる食事は、王が気を遣った人間用のメニューです(もちろんオークにも食べられる)。
オークは雑食性で肉も野菜も食べます。昆虫(特に芋虫などの幼虫類)も重要な蛋白源で彼らの好物です。

ただ、何と言っても彼らが好むのは肉です。基本的にオークは狩りが下手な種族ですが、密林オークはダウワース王の指導で、集団での狩猟技術や罠猟を発達させたため、比較的安定してシカやイノシシといった上等な肉を得ています。
食べ方としては新鮮な生肉に少量の塩をかけるだけです。煮込み料理も作りますが、それは肉が余った場合に多少でも日持ちさせるためで、保存のために貴重な塩を大量に使う塩蔵は行いません。

生肉の中でも最高のご馳走が草食動物の小腸です。これを麺類のようにじゅるじゅると啜るのがたまらない美味しさだと彼らは主張していますが……人間の口に合わないのは当然ですね。

オークは農耕をしないので、野菜と言っても野草です。栽培種ではないので食べるためにはアク抜きが必要で手間がかかり、肉が少ない場合を除いて食べることは少ないのが実情です。
肉体的な構造は人間とあまり変わりませんから、それでは栄養が偏りそうな気がしますが、草食動物の小腸には大量の草葉が未消化状態で詰まっているので、これを生食することでそれを補っています。この辺は肉食動物と同じですね。

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