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季節外れの水風船

最近は日々に忙殺され、何も生み出せていません。
正確に言えば、私内部では有象無象が生まれているのですが、それが作品という形で表現できていません。

正直、気が狂いそうになります。自分の中に溢れてくる様々な思考や価値観を、自分の中に閉じ込めておかないといけないなんて!
水を注がれ続けて、パンパンになった水風船がいつかは破裂してしまうのを、じっとこらえて見ているようです。その水風船は自分であるにもかかわらず!

気付いたこともあります。最初の方に注がれた水は、新鮮です。水道から注がれた、塩素たっぷりの、「清い」水です。でも、時間が経つにつれて、注がれる水も、注がれてから久しくなった風船内部の水も、だんだんと澱んできます。塩素が飛び、グズグズと腐っていきます。

水風船の水全部が腐り切り、そのタイミングで破裂したら最悪です。汚水・汚臭をまきちらし、自身も朽ち果てる。これは避けたい。

腐る前に少しずつ水を排出しなくては。
でも、それをする時間もない!日々と排出を両立する器用さもない!

いつしか、私が吐き出す汚水が周りに咲いている草花を枯らすかも……そんな不安も、さらに私の腐敗を加速させていきます。

そうなってしまう前に、なんとか排出していきたい。少しずつ、作品として形にしていきたい。誰かに読んでもらうためではなく、自分が死なぬために!

またいつしかお会いしましょう。
その頃、私のまき散らす風船の水が、暖かい陽気の中に踊る花々を潤すことを願って。

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