『12話 世界で僕らだけ』
それもそうか、と、僕は姫花に昨日話していたことを話してもいいかと了承を得ると、簡単にかいつまんで姫花がこの世界を疑うきっかけになったという理由を話して貰うことにした。
「…………と、いう訳で、私の日記から消えている人がいる、っていうのが、この世界を疑うきっかけなの……。その、信じてもらえるか、わからないけど……」
「信じるよ。昨日も言ったけれど、僕らも記憶から『消えてしまった人』がいることを知っているんだ」
「……ありがとう。でも、知っているって、どういうこと?」
「そうだね。それじゃあ、それを話す前に、姫花の話をふまえて、まずは僕の推測から話そうか」
※ animeAIdrawing というアプリで作成したAIイラストになります。
※12話より、恭哉の挿絵になります。