昨日の夜、音楽を聴いていたのですが、二十歳頃に聴いていたラジオでこんなことを言っていました。
「もしもその人が、その時、音楽を聴いていて、そのおかげで優しい気持ちになっていて、いつもなら車の横入りを頑として許さないのに、その時はたまたま入れてあげて、入れてあげた車には偶然にも危険な状態の妊婦さんが乗っていて、彼が入れてあげたほんの一瞬のおかげで、その直後に起こった渋滞に巻き込まれず、赤ちゃんの命が助かったのだとしたら、音楽によって何かを変えられたことになる。音楽にはそういう力があるし、それはつまり、音楽は魔法だと言い換えられると僕は思う」
そういうことは日常の中で確かにあると思います。
小説にもそういう力があるように感じていて、読みながら「あっ、これいいな」と思ったものが、普段の生活に映される瞬間があるとするなら、それは小さな魔法なんだと思います。
そういえば先日、人前で手品をしていた時に、失敗してタネがばれてしまいました。
偶然にも僕は、魔法が解ける瞬間に立ち会ってしまいました。
当分の間、魔術師にはなれそうもありません（笑）