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文体=文のテンション

どうも、皆さんこんにちは、名無之です。
今日は文体について語っていきたいと思います。

おそらく、このノートを読んでいる方は小説を書いている方が多いと思いますが、皆さんはご自身の文体ってこうだな〜って分析されたことはありますか?
文体とは読んで字の如く。文の形です。
今まさに読んでいる文がどんな構造をしているのか。例えば語尾はデスマス調なのか、倒置法を連発しがちなのか、文頭に必ず主語が来がちなのか。
まさに十人十色。人の数だけ文の形があります。それは、まさしくその人がこれまで読んできたり、聞いたりして学習した賜物でしょう。

何がいいか、悪いか、を具体的に論じるつもりはありません。
ただ文を生業としている人たちにとって読者を惹きつける大切な要素はグルーヴ。いわゆる、読むリズムっていうやつです。
例えばラップなんかがそうですよね。韻を踏んだり、音程に合わせて語呂を合わせたり、聞いてて思わず口ずさみたくなります。ラップとは少しずれますが、以前紹介した離婚伝説の「愛がいっそうメロウ」なんかもグルーブに乗れたフレーズです。

それが音楽だけでなく地の文でも言えると僕は考えていて、読みやすい文章の人って、ふと音読してみるとそこにリズムを感じることができるんですよね。具体的にはなんかインストゥルメンタルな音楽に乗りながら音読してみると、フレーズとリズムが噛み合う時がある(曲にもよりますが……)。僕は散歩中によくオーディオブックを聞くんですけど、うまい文章にはそういったリズムがあるな、と感じます。

あと、加えてもう一個大切なのがテンションだと最近思いました。読者がこの作品に求めるテンションはどんなのか。
例えば、しんみりとした恋愛であればテンションは少し抑えめに、ドタバタなコメディであればテンション高めに。そこの使い分けができるのも作家としての技量の一つではないでしょうか。

個人的に好きなのは以前紹介した「Save The Cat」ですね。
「みんな、もう分かってるよね。セーノ、最悪!!」
これが本文に出てくるのだから、読者は楽しく先を読むことができます。それはまさしく、本書が脚本術の指南書であって、多くの新参者(しかも自分には才能があると自負してやまない人々です)に向けた本だからです。
彼らが想像するような堅っ苦しい言葉で書いたところで「偉い人のありがたいお言葉」と一蹴されてしまうでしょう。だから彼はあそこまでフレンドリーな文体にしたんだと思います。

さて、そろそろまとめないと時間がもったいないので、、、
何が言いたいかというと、

   次の新作、「羽坂友菜」はかなりライトな文体だよ!!

ってことです。「SaveTheCat」のようなノリの文章になります。
すなわち、かなり明るい雰囲気の物語です。「トマス」とはまた違う作品になりますので、ぜひ楽しみにしていてください。


それでは、今日はこの辺で!!

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