• 現代ドラマ
  • SF

「愛が一層メロウ」を語る

こんにちは、名無之です。
今日はタイトルにもある通りちょっと変わった話題として、最近個人的にお気に入りな曲、離婚伝説さんっていう2人1組のユニットの「愛が一層メロウ」という曲の、まさに「愛が一層メロウ」というフレーズについて話していきます。

実際に聞いていただければわかると思うのですが、この曲すごい特殊で、サビの部分でひたすら「愛が一層メロウ」と繰り返しているんですよね。で、これがもうどうにも中毒性が高くって。1回聞けば覚えてしまうくらい本当にすごいリズミックかつ…………あぁ、いま言葉がパッと出てこないんですけれども、親しみやすいフレーズになっています。
でも、普段使わないじゃないですか。「愛が一層メロウ」だなんて。じゃあ、なんで親しみやすいのかなって考えた時に、僕は割とヒップホップとか聞くんですけれども、ヒップホップの韻だったりだとかそういうところに共通するものがあるのかなと思っていて。
どういうことかって言うと、まず「愛が一層メロウ」の冒頭、「アイガイ」のところ。気づいた人もいると思いますが、ここで「a・i・a・i」と韻を踏んでるんです。短い間隔での韻なので、人間にとってはとても心地いい。だからこの「アイガイ」まではスムーズに行くんだけれども、次の瞬間、「イッソウ」っていうところで「イ」が飛んでいくんですね。こちらの予想よりも上の展開になったことで脳は嬉しくなる。そして最後に「イッソウメロウ」。「イッソウ」と「メロウ」で「o・u」の韻が踏んである。心地よい形で終わっていく。ワンフレーズだけでもとても心地よいのに、これをサビとして何回も使っていく。この曲を作った離婚伝説さん、もしこのフレーズを意図的に作ったのだとしたらとんでもない才能ですよ。これからの音楽界を一新すると思います。

まさに、この一見わからないけれどもどこか馴染みがあるものというのが日本語だけでなく言語全体にはあって、吉増剛造先生という僕が勝手に片思いしている先生がいらっしゃるんですけれども、その先生の詩のフレーズの中に「バッハ 遊星 0(ゼロ)のこと」っていうフレーズがありまして、これは本人が自分で解説してるんですけれども「7・5」のリズムで歌っているんですよね。このように韻を踏むだけでは終わらない、グルーブ感——そう、まさに先ほど出てこなかった言葉——グルーブ感が人間の魂の奥底で揺らいでいて、そこに当てはめるような文字を書き、その文字の先に物語を浮き上がらせることができたらどれだけ素晴らしいだろうと思って日々創作活動をしています。

このトマス・プランテーションもグルーブに関してはとっても意識をしていて。声に出しながら一音一音確認しながら読んでみると、意外と読みやすかったりしていると思います(多分)。
もしよければ、声煮出して読んでいただけると、意外と新しい発見もあったりするかもしれません。
そして、もし星をつけていないという人がいたら、ぜひ以下のリンクからよろしくお願いします。
https://kakuyomu.jp/works/16817330667228098443

というわけで、今回はこんな形で終わっていきます。
お疲れ様でした。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する