どうも名無之です。ただいま課題で「開区間(0、1)と自然数のべき集合の濃度が同じことを示せ」という問題に3時間以上取り組んだ末に書いています。ネットを調べてもわからないし、その先に待ち受けるさらなる難問に涙が出てきそうです。誰か教えてくれる心優しい方はいませんか?
さあ、今日も張り切って、とまでは行きませんがやっていきましょう。
あらすじ:帝都・東亰、その誕生から二十九年。夜が人のものであった時代は終わった。人を突き落とし全身火だるまで姿を消す火炎魔人。夜道で辻斬りの所業をはたらく闇御前。さらには人魂売りやら首遣いだの魑魅魍魎が跋扈する街・東亰。新聞記者の平河は、その奇怪な事件を追ううちに、鷹司公爵家のお家騒動に行き当たる…。
おすすめ度:中の中(乱歩好きにはいいかも)
おすすめ度にも書きましたが、乱歩が好きで明治時代の地名などに詳しい人であればすごく面白いと思います。ただ乱歩本家の方が面白いと思います。使っている言葉は古いし、謎解きのシーンではワトソン役と思われた人がホームズになって。しまいにはその謎解きに怪異を持ち出したりして、首をひねるものでした。いや、そんなのわかるわけねえよ。これは権兵衛の叫び声です。
一方、文章のうまさと最後の展開はかなり目を見張るものがありました。文章も死語や古典言葉を使わなければ絶対に一級品だったでしょうし、ラストはおお、そこまでやるか、と驚きました。ただ、そこまでです。その先にあるメッセージについては、果たしてお家騒動などを使って語るべきことだったのだろうか、と疑問に残りました。
これは解説の野崎さんや法月さんら古参推理小説家にとっては、その年の五本の指に入る名作だったそうですが、僕としてはそこまで名作と感じませんでした。まだ鍛錬が足りないんですかね?
また最初はただの謎解きだと思ったら、最後に東亰が妖怪たちによって支配されてしまう、という展開は僕らの書いた「七不思議探し」に似ていると思いました。そういう意味では少し意地を張ってしまったのかもしれません。最近ジメジメしてますからね。全部梅雨のせいです。
それじゃ、今日はこのへんで。
あ、最新作「1+1=3の世界に転生したら〜ある数学者の回顧録〜」連載しています。ぜひぜひ読んでください。
そこで指摘されましたが、展開が遅いって、この「東亰異聞」も同じくらいどろっどろの展開でしたよ。まあ、感想はありがたく受け取りますけど。