反骨漂流日誌・第2回~超獣戦隊ライブマン・第2話~

・第2話「命に誓う三つの力」の雑感など

・苦戦に追いやられるランドライオンらで締めくくられた引きは、若干仕切りなおされて始まる。アカデミアの瓦礫の下敷きとなり重体になった星博士の存在が今回際立つ。友の敵を討たんとする勇介たちに心打たれ、陰ながら力を貸していた教授との設定に、「アルベガス」の水木教授の姿を少し思い出した。無論こちらは本当に深刻な事態なのだが……。

・この星博士が劣勢を強いられるライブマンへ、三つの力を合わせる術を説こうとした途端にケンプが現れた。頭脳獣バラバラヅノーが登場するが、その際に破壊された廃墟にはすべての物質が原資に分解され、カオスを作っている、このカオスから新しい生命を生み出す云々と彼が触れているが……凡人の私では全く分からない(大汗)ただ、ケンプ本人が勇介たちに講義しても無駄だなと締めくくっている所も含め、非常にナルシストじみた悪の天才っぽさに拍車をかけていて良い。その後「こういう知性を感じさせない事は言いたくないが……くたばれ!」と美獣姿でもナルシストっぷりを発揮していた。

・何とか星博士の応急手当によって、彼が一時持ち直すものの、自分の身より灯台の元へ急げと勇介たちに檄を飛ばす。逃げ込んだ先には妊婦が巻き込まれており、星博士は重体の身ながら彼女を救わんと、勇介たちを灯台へと急がせる……これが星博士と最後の別れとなった。勇介たちが無事灯台の元へ迎えているかよりも、面識があるかどうかもわからない妊婦の為に命を賭す。この姿勢は既にライブマンとして戦えるだけの力量を持っていると勇介たちへ信頼を寄せていたと感じさせるほか、目の前の命こそ真っ先に救い護るべき……ライブマンのあるべき姿を、その身で示していたかのようだった。

「……がんばるんですよ、生まれてくる命の為に」と星博士は妊婦を避難させる最中、背後から瓦礫が直撃してこと切れた。けれども星博士は目の前の妊婦と新しい命を救えたと確信しながら、悔いがないような笑顔を見せてこと切れていた。星博士のプログラムによって初めてライブロボへ合体し、バラバラヅノーを粉砕したライブマンの勝利を知っていたか……いや既に確信していたのだろう。

「ありがとう博士、命を守る事がどういうことか教えてくださったんですね……」

・無事に出産した妊婦から星博士の最期を知った勇介たちは決意を固める。丈とめぐみも地球の生きとし生ける命を守る事が星博士の精神そのものだから……これは星博士がライブマンの為に身を賭すより、妊婦と新しい命の為に身を賭した事だからこそ重みがあり、勇介たちが友の敵を討つ為の2年間から、生きとし生けるものの為に戦う未来を見据えた瞬間のようにも見えた。 

・大教授ビアスは甘いな……と今回の敗北を軽視している辺りも、ボルトが天才集団としてのナルシストっぷりを感じさせるところであり、彼ら天才相手にライブマンは体当たりで挑んでいくのだろう。それもまたファルコン、ライオン、ドルフィンといった地球の動物を模した戦士だからこそ、生きとし生ける物を守るためなのだから……余談ながら、バイモーションバスターのBGMが格好良い。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する