6月に開催されたカクヨムの電撃文庫の擬人化コンテストにて優秀賞を頂きました。以前書いた恋愛ファンタジーの長編のスピンオフ的な作品なのです。ノリと勢いで書いた本作、「にゃんこ法廷」ですが正直賞を頂けるとは思いもよりませんでした。
しかも、最優秀賞に輝いた作品が菖蒲あやめさまの『ニュー・ローマンはときめかない。』。擬人化コンテストに参加していた作品の中で一番のお気に入りのお話です!!
ロンドンを舞台に、フォントのニューローマンが擬人化して再来した切り裂きジャック事件を解決するというお話です。とにかくニュー・ローマン様がかっこいいの一言。作者さま曰く、オムニバスにする予定だけれどまだネタが降ってこないとのこと。ぐぬぬ、早く続きが読みたいです。
それにしても、このにゃんこ法廷が選ばれたのはちょっと意外でした。 というのもこの話。自分の趣味全ひらきで書いたどう読んでもBLものだからです。お話の内容はひょんなことから猫たちの王様になったカット王子が、猫たちにセクハラしすぎて飼い猫のレヴに訴えられるというもの。といってもこのレヴが雄猫で、しかも普段は人の姿をとって護衛としてカットを守ってるって設定です。
で、このお話には本編の長編、『王様の耳は、猫の耳!!』があるんですが、そこでレヴは準ヒロイン的な立ち位置のキャラとして登場するんですよ。飼い主であるカットを慕いつつもカットとヒロイン、フィナさんの恋を応援するため自ら身を引くって立ち位置。もう一回書くけど、レヴは雄猫なのです。
その点について電撃文庫マガジンに載っていた評価についてもキャラが可愛らしく設定がちゃんとされているので好感が持てたってなっていて、けっこう電撃文庫様はこういったところは鷹揚なんだなって驚きました。小説家になろうとか女性向けのレーベルだと異性愛とか、ハーレム以外はあんまり受け付けないのかなって思っていたのでやっぱり投稿サイトとかレーベルによって同性愛とか異性愛に対する捉え方も違ってくるのかなって思いました。
たしかに電撃文庫には同性愛を扱った作品ってこれといってないんですが、中世的なキャラクターやそれを想わせる描写がある文章表現が出版されてる小説なんかに普通に出てきたりするんですよね。逆に小説家になろとかだと百合はあんまりないですが、BL的な表現があるとポイントやブックマークが減ることが度々ある。逆にカクヨムだとこの辺りが鷹揚だなっと感じることがチラホラ。
昨今、METOO運動や女性の社会進出、男女間の役割分担やLGBTについての議論が盛んにされていますが、そういった性に対する捉え方がレーベルや投稿サイトでもかなり違っている部分が興味深いです。利用する人の性に対する考えや感じ方が、そのままレーベルやWEB小説の性のあり方になっているというか。
今、電撃に応募するための長編を書いているんですが、これがひと段落したら性に関するエッセイを書くかもしれません。
電撃MAGAZINE読者参加企画
https://kakuyomu.jp/info/entry/2018/08/09/000000 にゃんこ法廷
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