ここまで読んでいただき本当にありがとうございます。同時に数箇所で起こる戦闘の描写や時間軸を書くのがとても下手で非常に読みにくかったと思われます。本当に申し訳ありません。
262話と263話の補足です。
ハルは僕自身です。
学生から社会人となり、自分の正義、信条が貫けなくってしまい精神的に病んだ経験が僕にはあります。
人に対して常に誠実でいようと心掛けていた僕は、営業を通して会社の利益、上司の意向と自分の信条とのバランスが取れなくなりました。
自分のやっている営業活動が誰かを傷つけているとさえ思うようになってしまったのです。
僕は会社を辞めてしまいました。
この、会社を辞めるという選択もまた、僕の信条にそぐわない結果です。
大学を出て、就職し、たくさん働いて、結婚して、家庭を築くという昔からの夢を壊す形になりました。
僕は引きこもりました。
だけどそんな僕を救ってくれたのは物語です。
宮崎駿監督の風立ちぬのインタビューで「風立ちぬ、いざ生きめやも」というポール・ヴァレリーの詩の日本語訳、ここで意味されていることは、風が吹いた、さぁ生きようじゃないか、という意味であり、この「風が吹いた」というこの風とはどんな風ですか?とインタビュアーが質問し、宮崎駿監督は原発が爆発した爆風だ。と答えています。
つまり、絶望や死を帯びた風を浴びることでようやく生きようと思えるのではないかと僕は解釈しました。
僕のちっぽけな信条、それでも僕の全てだったあの想いを曲げることは、ようやく僕の人生が生きるに値するものだと言ってくれたような気がしました。
そして僕は引きこもるのをやめました。
しかし、また新たな恐怖がやってきます。それはあの精神的に病んでいた時のことです。再び立ち上がったことで、また精神的に病んでしまうのではないかという恐怖は中々ぬぐい去ることは出来ませんでした。
しかし、僕のやりたかったこと、諦めてしまった子供の時の夢や想いが今の僕を後押ししてくれました。
今もまだ、僕は恐怖に慄くことがあります。それを拭い去る為にもこの物語を書いてみました。
ハルの勇気を振り絞る姿に自分の願望を乗せて……
ちなみにルカ・メトゥスのメトゥスはラテン語で恐怖を意味します。
この物語は過去の僕や今の僕に対して書いた話です。しかしとても傲慢で自惚れた考えですが、僕と同じような経験をしている人の助けに少しでもなったら良いなとも思っております。
まだこの物語は続きますが、皆様どうぞこれからも宜しくお願い致します。皆様のpvや♡、星は僕にもう一つの生きる意味を与えてくれています。本当にありがとうございます。