「クリスマスに樅木が使われた理由」
というコラムを読みながら、或る記憶が甦り、胸が熱くなりました。
医学生だった私はドイツ語に夢中になり、クリスマスキャロル「タンネンバオム(樅木)」を日本語に訳したことを、急に思い出したのです。
「プリマドンナ・デルモンド」を執筆する3年前、1983年の冬でした。
忘れないうちに、書かせていただきます。
以下が、その訳詞です。
「タンネンバオム」
♪おお タンネンバオム
おお タンネンバオム
永遠の命よ
おお タンネンバオム
おお タンネンバオム
永遠の命よ
雪降る真冬も 緑葉そよぐ
おお タンネンバオム
おお タンネンバオム
永遠の命よ
おお タンネンバオム
おお タンネンバオム
永遠の操よ
おお タンネンバオム
おお タンネンバオム
永遠の操よ
吹雪のさなかも 緑葉枯れず
おお タンネンバオム
おお タンネンバオム
永遠の操よ♪
同じ頃、ドイツ語から訳した他の詩のことも急に思い出しました。
それは日本では「庭の千草」として知られている歌ですが、元は歌劇「マルタ」のテーマ曲でドイツ語の題名は「名残りのばら」・・・元々はアイルランド民謡でしたが、この「名残りのばら」が当時NHKテレビドイツ語講座「Deuch Macht Spass!(ドイツ語は楽しい)」で毎週流れ、私は夢中で訳しました。
これも忘れないうちに、書かせていただきます。
以下が、その訳詞です。
私の訳詞の各行の下に、歌い易い様に「庭の千草」の歌詞も添えました。
「名残りのばら」
♪花ももみじも散りし庭の
(庭の千草も虫の音も)
ひとり寂しき名残りのばらよ
(枯れて寂しくなりにけり)
ああ今こそ
(ああ白菊)
ああ旅立つ我とともに
(ああ白菊)
我がおくつきに 眠るべし♪
(ひとり遅れて咲きにけり)
急に、当時もう一つ訳詞したことを思い出しました。
それは、「Rote Rosen(紅いばら)」
以下が、その訳詞です。
「Rote Rosen」
♪ローテローゼン
ローテローゼン
永遠の愛の使者よ
ローテローゼン
ローテローゼン
君に捧げぬ
ああ君よ知るや 我が胸
今日 永遠の愛を知りぬ
今日 君に心捧げぬ♪
春に向かいますが、まだまだお寒さ厳しき砌、どうぞ皆様、御身御大切になさって下さいませ。