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一日だけ、もう一日だけ・・・

私の近況ノート「人間は、如何なる逆境にあっても、自分が自分を見放さない限り、絶対に終わらない。」に、或る読者様がメールを下さいました。
德川家康の言葉よりも私の母の言葉の方が響いた、と。
私の返信を以下にコピーさせていただきます(これが少しでも皆様のお役に立つことがございましたら、これ以上の喜びはございません)。

・・・・・私の返信のコピー・・・・・
拝読しながら、涙が止まりませんでした。
天国の母が知ったら、どんなに感激することでございましょう。
昭和9年生まれの母は、私を育てることに専念し家庭婦人として生涯を終えましたが、私より遥かに才能に溢れていた母にはもっと社会に出て活躍してほしかった、と私はいつも思って居りました。
そんな母は、私が物心ついた時から
「女も手に職を持つ様に。」
「独立自尊の女性になれ。」
といつも言ってくれました。
社会に出ることなく家庭婦人として生涯を終えた母の言葉が、少しでも、一人でも多くの方のお役に立つならば、母にとっても私にとってもこれ以上の喜びはございません。

母はこんなことも言ってくれました。
「死にたくなったら、一日だけ伸ばしなさい。
 翌日になったら、もう一日だけ伸ばしなさい。
 一日、また一日、死ぬのを一日ずつ延期し続けたら、いつか必ず、
 『ああ、あんなこともあったね』
 と笑顔で振り返れる日が来ますよ」と。

4件のコメント

  • お母様の魂の輝きの一片を拝ませ頂き、胸が熱くなりました。ありがとうございました。
  • 犀川よう先生 御侍史

    この上ない御言葉を賜り、感動で心が震えました。
    この感謝と感激の念は筆舌に尽くせません。
    これで母も浮かばれます。
    本当に有難うございました。
  •  お母さまのお言葉、今の私には、ものすごく心に沁みます。
     死にたくなったら、一日だけ伸ばしなさい。~ 笑顔で振り返れる日が来ますよ

     いつかそんな日が来るかなあ。早く来てほしい。 
  • 本城冴月先生 御侍史

    言葉を失いました。
    本城先生は、いつもお幸せそうで、格調高い御著書は絶賛の的・・・どんなに羨ましく思っていることでございましょう。
    人には他者の窺い知れぬ悲しみがあるのだと、思い知らされました。

    私も苦労人ですが、振り返ってみて一番辛かったのは、高齢の両親の病状が悪化した時でした。
    そのたびに
    「この世で自分ほど不幸な人間はいない。」
    という思いに駆られ、独り泣きました。

    それ以外にも枚挙に暇がございません。
    でも、やっぱり、生きていて良かった、と思います。

    本城先生ほどの輝かしい才能に恵まれた御方は、大いなる天命をお持ちです。
    本城先生によって救われる運命の無数の人々がこの世の中にはいます。
    優れた御方ほど悩みも一入深いと拝察致しますが、どうか本城先生によって救われる運命の人々のためにも天命を全うなさって下さいませ。
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