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フィラデルフィア、あるいは僧伽(サンガ)という話

黙示録に登場する七つの教会というものがあります。

テモテ
エペソ
ぺルガモ
サルデス
フィラデルフィア
テアテラ
ラオデキヤ

それぞれの教会は、キリストの没後に隆盛したキリスト教会の七つの型であり

また、世界の終末における七種類の教会のキャラクターであるとされています。


この中のフィラデルフィアの教会は兄弟愛の教会と呼ばれていて、「あなたがたは互いに愛し合いなさい」というキリストからの新しい戒めを固く守ったとされています。

新しい戒めというのは、有名な最後の晩餐でキリストが弟子に命じた既存の律法(トーラー)には無い新しい律法のことで、それが「あなたがたは互いに愛し合いなさい」です。

この新しい戒めを忠実に守るフィラデルフィアの教会は、アポカリプス、大艱難機、ハルマゲドンなどと呼ばれる世界の終末時に訪れる大災害や独裁者から、神によって守られると聖書の中には書かれています。

逆を返せば、世界が混乱し、争いや災害が溢れる時に、互いに愛し合うというのがいかに難しいかが見て取れますね。


次に仏教の言葉で僧伽(サンガ)というものがあります。

サンガとは共に修行をする集団の事を指し、四人以上の集団であるとされています。

一人では厳しい修行をサボり、二人では意見が対立すると別れ、三人では2対1の派閥が産まれる。

ゆえに四人以上の集団がサンガです。

己を捨て去り、智性を養い、無明を明るくするというのは並大抵のことではありません。

苦しみの連続であり、投げ出したくなる時があり、鬱になる時があり、自分だけでは理解出来ない、解決出来ないことが沢山あります。

そんな時に支え合い、助け合い、苦しい修行を乗り越えるための仲間が僧伽(サンガ)です。


聖書でも仏教でも、どちらにも共通するのは、仲間とは現世的な幸せや楽しみを得るための存在ではなく、苦しみ、悲しみ、痛みを分かち合い、乗り越え、穢れから抜け出す為の存在だということです。


本当の幸せとは、苦しみを分かち合いながら、悟りを目指す関係の中にフッと現れる蓮の花の香りのようなものであり、ずっとそれに包まれて安穏気ままでいられる状態ではありません。


本当の人の温もりとは、ずぶ濡れで震える時にフッと射し込んだ雲間からの陽射しが与える温もりのようなもので、楽しい時、状態の良い時、裕福な時に回りに群がらる人々から得られるものではありません。


深川は苦しい時、辛い時にこそ助け合える、そんな仲間を求めています。
彼岸を分かつ激流を渡ろうと、手を取り合い、互いを気に掛けることが出来る、そんな仲間を求めています。


世界は変化の時です。
変化を余儀なくされる時です。
一緒に乗り越えましょう。

今までの心のあり方、既存の枠組みや形を越えて新しいことを始めるために、深川も一歩踏み出す。

https://x.com/GumDeepRiver?t=nBdZxpTuqqMVIGDNPQ1Q4g&s=09

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