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出世、あるいは転職

出世、という言葉が実際にどのような意味を指すのか。
給料があがることか、役職があがることか、あるいは何かの責任者に任命されることか。

新卒二年目にして出世、なんて話ではないだろうが、明らかに二年目に任せる仕事内容ではない。新天地で業績改善の計画を立てながら、私は頭を抱えていた。

三月に異動先を告げられ、まさか一人でここを指揮する立場になろうとは。自分は夢を見ているのであろうか。夢だとしたら間違いなく悪夢だ。

人から言わせれば給料も上がっているし、出世ルートに乗ったともいえる。しかしながら二年目にこんな仕事を任せる会社に長居などしたくはない。せっせと転職の準備をするのが賢い選択というものだ。

なんて考えはあまりにも甘かった。博多通りもんのように甘い考えだ。激務に追われた私は転職活動などまともに出来るわけもなく、ただ時が悠然と過ぎ去るのを待っているのみだったのだ。

そして七月。いい加減業務にも慣れ、いささかではあるが余裕もできてきた。いい加減、重い腰を上げる時が来たのだ。そう、今こそ転職活動をはじめよう。

椅子に座りPCを立ち上げ、そして私は──小説を書き始めた。



というわけで、更新再開です。
仕事関係でクソゆっくりになりそうですが、ぼちぼち更新できればと思います。

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