今日アニメ『少女終末旅行』の六話を見ていたら車を修理しながらいらつくチトに、相棒のユーリが「もっと絶望と仲良くなりなよ」といって「♪絶望~絶望~」と奇妙な歌を歌う場面があっておもしろかった。
たしかに絶望して当然の状況なのだ。
おそらく戦争のため世界は崩壊し、人は二人のほかにほとんどいなくてインフラも死にかけ、食料や水も乏しく生き物の影さえ見えない。
しかし同時に「絶望は若者の特権だな」とも思った。
絶望と希望のエネルギー量はほぼイコールだ。
よく絶望する者は大いなる希望の持ち主でもある。
これが老いてくるとそうはいかない。
絶望も希望もともに小さくなる。
「絶望は若者の特権」というのは「絶望するのはエネルギーがいる」という意味でもある。
自分のような老兵が絶望したら、そこでもう完全に【終わり】である。
だから淡々と歩くしかない。
たとえ老いても、花束みたいに胸に小さな希望を抱いて歩くのだ。