先日紹介した漫画『SKK少女たちの世界』のコメント欄に「少女終末旅行みたい」と複数の人が感想を寄せていた。
それで同タイトルのアニメを三話まで見たが、これがおもしろかった。
二人の少女がジープ(軍用車?)で廃墟と化した世界を食料や燃料を求めて彷徨う。
ただそれだけのストーリーで、背景となる世界の説明は何もないが色々染みる。
少女は二人とも草色の軍服を着て銃も持っている。戦争があったのかもしれない。
二人の言語はロシア語のようで、そこかしこに作者のロシア趣味(ソ連趣味?)がうかがえる。
廃墟の町には潤いがなく、武骨な工場ばかり並んでいるが、逆にそれがいい。
作者はロシア趣味とともに工場趣味もあると思う。
このアニメを一気に見ず、毎日一話ずつ惜しむように見ている。
それは詩を読むときの感覚に似ている。
現代詩は難しくなりすぎたから、自分は『少女終末旅行』のようなアニメを見て詩情を補給している。
詩は小説とちがっていっぺんにたくさん摂取できないが、それでいいのである。