肥前ロンズ

「美しい文章」というのがどういうものをお求めなのかによりますのであくまで私の独断と偏見によりますが、もしご参考になれば。

①web小説ですので、１行空けをもう少し使われても良いのではないかと思いました。この女王様のきっぷの良いキビキビした面を表現しようとなさっているのだと思いますが、今の構成だと最後まで一気に読んでしまい、あれ終わっちゃった、という印象に取られかねないのではないでしょうか。ここは深く共感してほしい、ここは強調したいと思われる部分があるかと思いますので、その前後で行間を取ることによりモチーフの存在感が際立って、作者様の伝えたいことがより鮮明になる気がします。

②いわゆる「女ことば」の語尾の表現のバリエーションをもう少し入れてみられてはいかがでしょう。「～～なのよ」「～～だわ」「～～ですって」「～～かしら」「～～なさい」などですね。それらを使うことによってこの女王の気位の高さ、なまめかしさがより強調されると思います。

あと私の文章のクセが入ってしまうのであくまで参考ですが、こういった感じはいかがでしょうか？

（例）
ええ、実に醜い。
→ねえ、醜いと思うでしょう？

声を出せない彼女は、代わりに視線や表情で表現していた。
→彼女は声を出せなかったけれど、そんなことは問題じゃなかったわ。だって、その視線や表情だけで、十分すぎるほど心の内を伝えることができていたのだから。

この時間を手離したくないと思えば思うほど、彼女がどこかへ行ってしまった後を考えてしまって、私はそのたびに焦りを覚えた。
→この時間を手離したくない。その気持ちに偽りはないはずなのに、なぜかそう感じれば感じるほど、彼女がいなくなった後のことばかり頭に思い描いてしまっていたの。私は自分の中に初めて生まれた感情に驚いていた。……そう、灼熱の陽射しに身を焦がされるような、焦りという感情に。

もしお求めになっている内容から的外れでしたら読み飛ばして下さいませ。