私は異世界転生ファンタジー長編を書いたことがありません。
書こうかなと迷っているアイデアがあって、めずらしく世界観などを考えています。
中世ヨーロッパの世界……。
これを真面目に再現しようとすると、宗教の縛りはきついし、街は不潔だし(ウ〇コの処理とか)、手づかみで食べるし、王権は意外と(かなり?)弱いし、民衆は貧しいし、現代日本人が読むには向かない世界だということが少し調べただけでわかりました。
キリスト教が国教となる以前のローマ世界の方が、多神教だし、清潔そうだし、皇帝がしっかりしているし、街道は整備されているし、異世界のイメージとして使うのによいような気がしました。
まああまり厳密に考える必要はないのでしょう。きちんとした考証は無理……。
さて、食材についてです。
私は以前、三国志小説に麻婆豆腐を出したことがあって、複数のコメントでこの時代の中国には唐辛子はないとのご指摘をいただき、山椒豆腐なる料理をでっちあげて書き直したことがあります。
ヨーロッパ風異世界で食材はどう扱うべきなのでしょうか? 多くの方がとっくに考えてきたことでしょうが、私はこの問題に取り組むのは初めてです。
トマトとジャガイモはアンデス山脈が発祥地のようで、トウモロコシと唐辛子は中南米原産らしく、世界中に広がっていくのは大航海時代以降だそうです。なるほど……。
胡椒は古代からインドの輸出品で、中世ヨーロッパにあっても不思議ではないのですが、どうやら相当に高価であったようです。金銀並みに価値の高い商品であったらしい。おそらく庶民が口にすることはできなかったでしょう。
お米もヨーロッパで栽培されるのは近世以降。
醤油はアジア起源で、ヨーロッパ風世界にはなじみが悪そう……。
上記の食材を使えないとすると、現代日本人にとって、「旨そう!」と感じる料理はかなり少なくなりそうです。
あまり厳密にならなくてもよいのでしょうが、文明があまり発達していない時代のヨーロッパ風世界を舞台にしたい場合、多少は上記のことを考慮した方が雰囲気は出るのかもしれませんね……。
どんな食生活の世界がよいのか、少し考えてみたいと思います。