これは、近況ノートのネタでしかないのですが……
以前、妹がこんな事を言っておりました。
「『人が成功できるのは、目標にしていた一歩手前まで』らしいで」
と。
―― ああ、リレーの時にゴールじゃなくゴールの先を見ろ的な発想ね。
そんな雑談を妹と、緑色のアイコンで有名なチャットアプリでしていたわけです。
ほんなら私の場合、今公募に出してる古代エジプトものの小説が賞をとって、書籍化されて、バンバン増刷されて、アニメ化されて、それが人気になってハリウッドで実写映画化されて、『カエムワセト』の知名度が世界中で爆発的に上がり、若者たちがエジプト考古学にロマンを感じてくれるところまでが目標なので……
「そうか、じゃあ私は、エジプト考古学界から表彰状と金一封をもらうところまでを目標にすればいいわけやな」
と返信しました。
いや無理やがな。
自力でどうにかできる範疇を完全に越えている。
妹も、「その最終目標、小説に直結してませんけど」
といった内容を返信してきました。
ソンナコト、アラシマセン。
とりあえず、『主人公カエムワセトの声を誰にしたいか希望あります?』と聞かれた時に、「はい、この人です!」と答える準備はできております――と、世間様に公言するのは恥ずかしいので、お天道様に公言しておきます。
まあそんな夢物語は置いておいて。
過去の記事を見ていると、どうやら、私が公募した日本ファンタジーノベル大賞の最終選考までの結果は、10月末の雑誌に掲載されるようです。
来月ですね。
改めて見直してみると、「最初の引きが甘いな」「やっぱり主人公が地味やなあ」「ここ、もうちょいこうしとけば……」など色々気になる点はありました。
まあ、あの時はあれが私の渾身で、精いっぱいの満杯だったので、仕方ないか、という思いではあります。
新潮社さんに乗りこんで、「すんまへーん、ちょっと直させておくんなんしー!」なんてできないしね!
日本ファンタジーノベル大賞って、第一回目の受賞作が酒見賢一先生の『後宮小説』なんですが、あれはアニメを見て、ずっと心に残っておりました。物語が始まる前に、賞の説明と作者の説明がちょっとあったんですが、そこに猛烈に惹かれました。
勿論、アニメ自体にも夢中になりました。
小説は二十歳を過ぎてから読んだのですが、『これが天才やー!』と何かの啓示を受けた心地でした。
まさか○十年後、自分も同じ賞に応募するなんて、その時は考えもしなかったのですけど。
しかも、審査員の先生方がね、私の憧れの作家さんばかりなんです。
恩田陸先生は、『六番目の小夜子』や『光の帝国』で猛烈に感動。
森見登美彦先生は、『太陽の塔』が出版された時に書店で立ち読みして、あまりの可笑しさに吹き出してしまいました。ハードカバーでしたが、迷わず速攻でお買い上げしました。
ヤマザキマリ先生の『テルマエ・ロマエ』は夫も私も大好物。
この方々に私の書いたものを手に取ってもらうところを想像しただけで、悶絶ものですよ(いや、手に取ってもらえるところまで行けるかなんて、分らないんですが)。
そんなわけで、なんか長々と書いてしまったのですが。
来月で『エジプト考古学界から金一封』に一歩近づくか、最初の一歩でコケルかが決まるわけです!
さて、どうなってるのかなあ、アタシの小説。もう既にゴミ箱に入ってたりして。