※こちらは本編のネタバレを多分に含んでおりますので、
本編をご覧になった後にお読みになることをお勧めいたします。
弥生は「私の大好きなキャラクターの性質を詰め込んだ」キャラクターです。
「口が悪くて生意気」という性格も、「悪い仕事をしているやつが更生するまで」という流れも、大好きなので楽しく楽しく書けました。
ただこの性格に落ち着くまではかなり紆余曲折あり、ただのアホになったり、気が弱くなったり、精神的にもっと病んでいたりしました。
一番難しかったのは「この性格なら、このタイミングでこう動く」と自分が納得できることと、かつそのタイミングをストーリー展開に合わせることでした。素直になりすぎるとキャラクター性を損なうし、はねっかえりすぎてもストーリーが進まないので、適切なタイミングで事件が起こり(病気の子供を見る、ぼこぼこにされるなど)納得して前に進むということができるまで、かなり改稿しました。
銑鉄と雄飛の性格がつかめてきた、という感覚が出てきたときにやっと弥生も自己を持ち始めたと思います。
本当に良かったなと思うのは、雄飛と一緒にお出かけするシーンで、ここは中盤の盛り上がりであると同時に、お話の中で遊べる部分でもあり、大変迷いました。
まず誰と一緒に外に出すかということで、利光、銑鉄と組み合わせ、一番最後に書いてみた雄飛とのお出かけが一番よかったのでそれにしました。
銑鉄と利光だと、二人の方が大人な分すこし甘えが出てしまう気がしました。
雄飛は本当に心を許した相手以外には厳しいので、ほどよい距離感で弥生を助けてくれたと思います。
いろんな距離感の人がいるから、人間はその都度いろんなことに気が着けるんだなとわかったエピソードでもあり、個人的にとても勉強になりました。
最後の利光とのシーンはとにかく自分がどっぷり二人の気持ちになって泣きながら書きました。
「書ききった~」とおもえるシーンでもあったので、ほっとしました。
実はこの作品は、本当はもう少し長く、薬のことも、弥生のことも決着がつくはずでした。
でもどうしても量的に無理で、次の機会に、ということになりました。
なので雄飛と銑鉄の話は結局最後まで書けていません。
だからよけいにここで弥生の話がしっかりおわったこと、利光がいろいろまとめてくれたことで話が一件落着、という感じになって、そこもほんとうによかったです。
そう思うとキャラクターに支えられてかけた話でした。
もちろん執筆は家族や周りの人の支えが一番大きいですが。
絵は趣味に走った絵だな~~~~~~~~~~~~
と見ていてにっこりします。