みなさまがカクヨムコンで頑張っていらっしゃる間、ひっそりここで短編を連載します。
私の短編で登場する「マミさんケンタくん親子」の近所に住む親子が主人公です。
自転車操業不定期連載。
ジャンルは現代ドラマ。
テーマは小学校受験。
「もう十二月なのになんで十月が舞台のネタなの?」というかんじです。
すみません。ネタを思いついたのは十月だったのですが、実際に書こうかなと腰を上げたのが今日なのです笑
近況ノート連載なので、コンテストはもちろんPVも評価もない世界です。
だからいつでもブラバOK(`・ω・´)b
お時間のある時に、ふらっと覗いていただけましたら嬉しいです。
🌸🌸
第一志望の小学校の入試まで、あと二週間。
息子のユウマは私が運転する車の中でぐっすりと眠っている。今日は幼稚園の後、お稽古が二つ連続していたので疲れているのだろう。
全く、呑気なんだから、と心の中で呟く。
ペーパーは問題ない。行動観察は若干不安があるものの、お教室の先生は大丈夫だろうと言ってくださった。だが親子面接できちんとした受け答えが出来るかどうか。
もっと、もっと、練習させなければ。どんなことがあっても、どんな質問があっても、にこやかにはきはきと理想的な答えを導き出せるようにしなければ。
それと私。いくらユウマが頑張っても、私が面接でへまをしたらおしまいだ。
学校の教育理念を十分理解している志望動機。バランスの取れた家庭教育方針。それらは何度も何度も考え直し、練り上げた。
だから問題は「私そのもの」だ。
私は教育熱心でありながら子供の好奇心や可能性の芽を摘むようなことはしない。躾はきちんとしているが、少し離れて見守るおおらかさもある。優しく、明るく、上品な母親。そう自分に言い聞かせる。
大丈夫。きっと大丈夫。
なんとしてもあの小学校に合格する。それがユウマのため。彼が大きくなった時、世界に羽ばたく立派な大人になるため。
間違っても、私のような人生を歩ませないようにするため。