怜

日常的に幽霊が見えてしまう日高真汐は放課後、図書館で半透明の男を目撃する。 その日を境に、男の幽霊は何故か真汐につきまとうようになり、さらには真汐が抱えている問題を解決してやろう…

花屋の息子・森村大樹は、店の手伝いをしながら平凡で退屈な毎日を送っていた。 ある雨の日。大樹は店の軒下で雨宿りをする一人の少年と出会う。花が好きで物静かな性格の彼は、どこか近寄り…

雪虫が短い旅を終えた頃。熱を出して学校を休んだ彼は一人、部屋の中で「彼」のことを想う。 彼は真冬に「彼」と出逢った夏の日を思い出す。 男子高校生カップルが一緒に過ごす冬。そんな…

黒い色しかない「影の森」。黒い地面に黒い木々、黒い動物たちがひしめき合うその森の中に、一羽だけいる白い鳥。それがボク。みんなと違うボクは、いつも一人ぼっち。傷ついた自分を守るため…

夏の夜、星を眺めに出かけた岬で僕は一人の女性と出逢った。彼女が抱えている悩みは、僕がずっと抱き続けているものとよく似ていて。真っ暗闇で顔も見えないのをいいことに、僕たちは誰にも話…

会社員で経理課に所属する秋崎伴也は、ひそかに想いを寄せていた会社の同僚、宇佐見菜穂と晴れて恋人同士になった。人間観察が趣味で常日頃から宇佐見を見守る秋崎と、そんな彼を信頼する人見…

一部だけ事実な、フィクションです。 なので安心してお読み下さい。

二十三歳。会社員の秋崎伴也は、長身・釣り目、趣味は人間観察と読書という何処にでもいる普通の男。 ある日彼は、中途採用された事務係の宇佐見菜穂と出会い、仕事に慣れるまでの間、教育…