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編集者の話は聴くか

 この連載(小説含め)は、仕事の合間に書いていますけれど、「こんな所に作品を連載しているだなんて、こいつ、小説家あきらめたな」と思うのは、すみませんが早とちりです。すでに決定しているだけでも、9月頃発売予定の新刊を、いま初稿を入れて直しに入り、うんうんうなっている最中です。企画も持ち込んでいます。
 この33年、ノベライズ以外は全部、17歳の女の子が何かをやっつける話ばかり書いていますが、今回も、17歳の少女が、ある能力を使って活躍する話です。
 私は、編集者の言うことは、わりと聴くほうなので、今回も、いろいろな要望をひとつひとつクリアしながら書いていますが、作家の中には、編集者の言うことをまるで聴かない、100% 俺様、みたいに書く人もいますね。
 私は、それは損だ、と思うんです。編集者は、小説の第一読者であり、売るノウハウを知っている人です。その言うことを聴いて、たとえ98% 直しても、残りの2%が残れば、直した意味はある、と個人的には思っています。
 ……というようなことを、一般小説で活躍している某同業者に言ったら、「早見さんは凄い。俺なんか、500% 直す」と真顔で応えられてしまいましたが、500% って、どう直すんだろう……とにかく、私が33年、作家を続けてこられたのは、こういう理由もあってのことかな、と思うことがあります。
 まあ中には、てんでポンコツな編集者もいて、自分のミスを電話で3時間抗議しても認めなかった方もいらっしゃったんですけどね。その辺の見極めが、まあまあできるようになったのが、長年やっていることのメリットですね。

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