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ラノベは氷河期世代と共に去っていくのか

ラノベは何度も言いますように10代の中盤から20代の前半が読者ターゲットです。そして巨大な人口の塊である団塊ジュニア世代が大人になった時に大きく市場も落ち込んだはずなのです。そこで20代のもてない中年向けに「萌え」という2次元の彼女を用意することで市場減を繋ぎとめた。それが2003年頃の光景で氷河期世代は現実と戦うのではなく「逃げる」を選択したのです。そして2009年が市場額のピークというのもうなずけます。2009年はSAO(ソード・アート・オンライン)効果もあったのでしょう。ちょうど30代の中盤に差し掛かった時です。でもさすがに30代中盤で「萌え」はきつくなってきたのでしょう。そして2011年に東日本大震災がやってきます。
あれだけの事故なのに私達ラノベの書き手は何も変われなかった。それどころかあれだけの大災害があったのに異世界転生というより逃避に走るブームを作った事です。異世界転生ブームをもってしてもラノベ市場はじり貧でした。そして一気に若年層から見放されたのが2018年以降のラノベ市場の崩壊だったのでしょう。

何でこういう事を言うのかと言うと「8月6日」と「8月9日」が迫ってるからです。そして本当は3月12日も祈念の日にせねばならなかった。東日本大震災の翌日に原発が爆発したからです。あの3月12日は福島第二も爆発寸前でした。外部電源系統が1つ残ってたというラッキーなだけであと2時間直列繋ぎが遅かったらベントが行われていたはずだったのです。そして福島第一同様ベントは失敗していたことでしょう。福島第二も終わりだったら我々日本人はいろんな意味で終わってた。福島第二は外部電源確保で緊急冷却が出来、爆発を免れたのです。そして福島第二の半径10km圏の避難指示は解除されました(ただし福島第一の避難指示圏が30km圏なので避難指示区域自体は変わりません)。

そんだけの事故だったのに……2024年現在を見ると何一つ変われなかった。いや能登を見てるともっと酷くなってると思う。能登が見捨てられている。

日本人は「8月6日」と「8月9日」と「3月11日」と「3月12日」は絶対に忘れちゃいけないんだ。というか「8月6日」と「8月9日」を忘れたから3月11日に繋がっていったんだ。既に東海村JCO臨界事故と言う予兆があったのに、だよ?

こんだけの事を起こしても日本の文学も日本の経済も日本の在り方も何一つ変えられなかった。

せいぜい僕が言えるのは「もう現実逃避するの、やめよ?」って事です。

そう「暗黒竜の渇望」と「吸血の勇者ユーリル」って第二部あたりまで読めば分かるけど実は原発事故の悲惨さも表現しているんだ。魔導事故と表現しているけど。

「吸血の勇者ユーリル」
https://kakuyomu.jp/works/16817330648541506978

「若者のライトノベル離れ 約10年で市場半減のショック」
https://kakuyomu.jp/works/16817330659071865553

「若者のライトノベル離れ 約10年で市場半減のショック」はなんと年間2位に復帰していました。ちょっと拙著すごくないですか?

そしてたぶんだけどさすがに50歳を超えていくともうさすがに「異世界転生・俺ツエー・チート・ハーレム」を読むのはつらくなっていく。女性の方は婚約破棄ブームで50歳超でも続くのかもしれないけど。もう初老に達したおばあちゃんが離婚願望を隠し心を少女に戻して書く・読むのに最適だから。

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