とうとうラノベがすみっこに追いやられ、児童書が拡充され、事務用品も拡充され、読み聞かせコーナーまで設けるというこの力の入れよう。あきらかに児童書は法人客需要だけでなく個人客にも訴求に成功しており子供が飛び跳ねながら「ねえ、これ読んで」と母にせがんでますよね。
そして児童書の横に巨大な参考書コーナーと漫画単行本コーナー。
2023年・年間総合ベストセラー第1位は『小学生がたった1日で19×19までかんぺきに暗算できる本』です。学習参考書なめんな。
残念だけどラノベはもう敗北した後で修復不能だよ。私は「異世界転生ブーム」本の横に学参本が置かれない時点でもうラノベの未来は「お察し」なんだなと。
ただし薬屋だけは売れていて「アニメ放送中!」ってやってるけどね。薬屋・転スラ以外はもう「ないも同然」扱いにまで堕ちてるね。やっぱラノベ読者はもう「お客様」じゃないんだなってしみじみ思った。画集・ドラマCD付などの特典版ラノベで2,200円なんて値札見ただけでもう、ね。そりゃ中・高・大学生全員からほぼ見捨てられるよね。そりゃ中学生はお年玉握りしめて青い鳥文庫やつばさ文庫を買いに行くよね。児童書は良心的価格だし。
なんでここに小説版ゼルダ・ティアキンとか出さないのでしょうね。私は出版社自体がもうラノベ市場を放棄したものと思っています。だからラノベ受賞に向けて取るには見たいな創作論見ると俺ははっきり言うけどしらけるね。「お前、現実の書店の売り場の光景見てる?」って言いたいね。「その先に何が待っているのさ?」って言いたいよ。
残念だけどそれが今のラノベが置かれている現状で文字通り「事件は現場で起きている」のセリフに嘘はないよ。
また学術性が強い新書って売り上げの割にはスペースが大きくてインテリの入り口になってるんだなと。
残念だけどラノベは文字通り社会の隅っこだよ。雑誌の扱いより酷い。
★
『星のカービィ ミュージックフェスで大はしゃぎ!の巻』(角川)が飛ぶように売れている。残念だけど、これが現実なんだ。ラノベは児童書に負けたんだよ。「そっかー、カービィ好きだねえ」「うん!」という子・親・祖父母の声とは逆に誰も居ないラノベの棚の光景。それが現実。
おそらくこのままだとラノベの週間ランキングは薬屋で占拠されるかもね。残念だけど。ラノベの最新作?誰も(ほとんどの人は)興味ねえよ。
こんなことになるのなら90年代ラノベを復刻してくれねえかな。もういいよ、異世界転生は。
淘汰された先のラノベってどんな未来が待ってるのだろう。それはたぶん「本物」のラノベだけが生き残る未来で「お父さん、昔はこんな本を読んでいたんだ」と息子に手渡す未来がラノベの正しい未来じゃないかと私は思ってる。そこに「異世界転生」の文字は無い。
たぶん。