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在りし日の思い出

仕事で調べものをしていた折、鳥山明先生の訃報のニュースを目にしてしまいました。
そしていくつかの追悼文を拝読する中で、ふと幼少期の祖父との記憶が蘇りました。

私の祖父は漫画やアニメの類を一切好まない人だったのですが、どういうわけか「DRAGON BALL」だけは大好きだったのです。
夕方に再放送されていたアニメをVHSに録画し、何度も繰り返し観ていました。
私にとって「DRAGON BALL」は、厳格な祖父と一緒に楽しむことができた唯一の作品です。

尾田先生と岸本先生の追悼文を拝読した際、私の祖父も、「DRAGON BALL」を観ている時は、子供のような気持ちで新鮮にドキドキワクワクしていたのかなと想像し、当時の様子を思い出して涙が止まらなくなりました。

漫画・アニメ・ゲームといったオタクコンテンツを、子供だけでなく大人も等しく楽しめるエンタメなのだと世に知らしめてくださったことは、紛れもなく鳥山先生が成し遂げた偉大な功績のうちの一つだと思っております。
鳥山先生に憧れて創作の道を志した人々が、どれだけいることか。
鳥山先生の作品で心を強く揺さぶられ、多くの感動を貰った人々が、どれだけいることか。

御本人様とはなんの関係も無い身でありながら烏滸がましいとは存じますが、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

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