忘却編6話目更新です。
どこか本心が分厚い皮で隠れていそうな少年の、奥底にあった話です。
ちなみに記憶の正体まで行く予定でしたが、長くなりそうなので二分割にしたのは別の話です。
満天の星々よ。
その先にあるものを確かめに行こう。
太陽と月、闇さえも飛び立つ素晴らしい日に祝福を。
期待だけが胸を満たし、なにも恐れることはないと笑いあった。
輝かしい懐かしさが眩くて、目を細めても直視できそうにない。
きっと足だけが急いていた。一歩でも前に、と走っていた。
まるで人間の若者だった。青い春と呼ぶに相応しい、未熟さ。
暗転など考えていなかった。急落も、起こるはずがないと過信していた。
だから――後悔だけが今も心を苛むのだろう。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885804304/episodes/1177354054895411801