表裏編七話更新です。
なんだか十月はどたばたしていて落ち着かないです。スズメバチに刺された辺りからなんだか……泣き面に蜂ではなく、蜂に泣き面みたいな……。
まあ表裏編はあと少しで完結なのでスピーディにいきたいですね。
アンタは「正義の味方」だなんて笑っていて、いつかの遠い未来を見ていた。
死ぬ間際でも遠くを眺めているように、紫色の瞳にはちっぽけなガキが映っていた。
光り輝く剣は無機質に主を変えて、その肉体を鞘として活用しやがる。
俺様はさ、実は「英雄」に憧れているんだ。正義なんて興味ないからさ。
ただカッコよくアンタを助けたかったよ。物語に仕立て上がるくらいに。
アンタの綺麗な黒髪を梳いて、キザったらしく「美しい」なんて呟いてみたり。
全部叶わなかったけど。アンタは死んでしまったけど。
まだ俺様の体の中にさ、光り輝いてるから。ムカつくくらいに、強く。
だから憧れ続けるよ。アンタみたいに誰かを助ける「英雄」を。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885803826/episodes/1177354054891780073