***** 登は一体 *****
2010年3月15日………
登は、身体が焼けるように痛くて、ふと目を覚ましました。
(一体ここは何処⁉)
(真っ暗で、寒くて寒くて死にそうなくらいに寒いここは???)
氷付いた身体!!!
身体を動かそうとしても、何か???狭くて身動き出来ない、声を出そうにも力が入らない、???
生きているのか⁉死んでいるのか⁉
{アア……俺はどうなってしまったのか???}
大勢の人達が……
実は、ここは斎場今日は、お通夜の為に多くの人達が参列しています。
「まだ若いお坊ちゃまなのに、本当にお気の毒ですよね~」
「二俣尾の陸橋から落ちたらしいじゃありませんか?」
「そう言えば、後妻の奥様も不良の事故でお亡くなりになり、御主人様が余りにもお気の毒!!!」
「何か?不吉なアッ失礼❕こんな時に不謹慎な、失礼あそばせ❕」
ご近所さんは達は、口々に噂をしています。
もちろん独り残された御主人様を、おもんばかってのお言葉だと信じたいのですが?………
人の不幸は蜜の味とは、よく言ったもの
しばらくはご近所さんも、この噂で持ちきりだったのです。
そんな大人達を尻目に、慶成学園の先生方それに生徒達は、学園のエ-ス、学園の憧れの的、を失って失意のどん底、惜しまれ、悔やまれ、何故……登が⁉
悔しくて悔しくて怒号の涙のお通夜だったのです。
一緒に小旅行に出掛けた生徒達は、なおさらの事……
憔悴しきって立っているのがやっとの事だったのです。
特に、慶子と瑠璃と真由は、あまりのショックに一睡もしていないのです。
「どうして~ 登ワァ~~ン😭」「登 逝かないで~ワァ~~😭」
それより何より、父賢の嘆きようときたら、尋常なものじゃ無かったのです。
それはそれは、痛々しくて見ていられない程だったのです。
「登登ワァ~~~😭」棺にしがみ付いて、延々と泣き続ける父なのです。
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