完璧主義ではないのですが、物語を公開する前は、手直しに時間をかけています。
伝わりやすさ、言動のつながり、言葉の選びかた、など、まずはイヤな読者になって読むところから始めます。
それが終わったら、余白の取りかたをチェック。適度に余白がないと、読みづらくなってしまいますので……。
次は音読をしてみます。声に出してみると、読みづらい部分が見つかることがあります。これを書いている今、主人公の少年と少女が出会い、会話が増えました。地の文章とセリフ量のバランスは気になりますが、セリフだけで読んでみても、お話に無理がないかが、一番気になります。
その次は演技を。演じてみると、「この場面でこの人は、どう動いているの?」と、動作と動作のつながりの不足に気づかされます。部屋では、ひとの目を気にしなくていいですが、それでもちょっと恥ずかしいですね。
最後は、文章を一定の時間寝かせる、です。
書き上げたすぐあとは、「いいでき!」と高揚します。ですが、一晩経って読み返してみると、「まだまだ」と、不出来なところがちらほら……。
それを三日ほど繰り返すと、ようやく「これなら公開できそう」と思える出来にたどり着きます。
誰かが自分の物語を読むかもしれない、と思うと、磨き上げる手間も、楽しみのひとつになりますね。