昔、中学生の時に国語の教科書で中原中也の『サーカス』を読んだことがありました。
それまで国語の授業でやってきた『ごんぎつね』や『走れメロス』、『山月記』などとは全く違うその文体に、なんだこれは! と思ったことを覚えています。
俳句などがあることはもちろん知っていましたが、それとも違う。
こんな作品があるのか、と思い、授業の内容などはもうとっくの昔に忘却の彼方ですが、「ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん」のリズムだけはどうしても忘れることが出来ませんでした。
なぜそんな話をするのかと言えば、恐らくそれが私が詩というものに初めて触れた時だったからだと思うからです。
記憶の片隅にあった詩というもの。
今回ふと思いついた話を、詩(あるいは詩もどき)という形にして見ようと思ったのは、おそらく『サーカス』を読んだからでしょう。
そんなわけで、初めて書いた詩『独唱‐アリア‐』になります。