こんにちは、旭(あきら)です。
【彼女と私は時給1万円の関係です】の第5章が完結いたしました。
以下、例によってネタバレを含むかもしれないのでご注意ください。
まずは、最後までお読みいただいた皆様、本当にありがとうございました。
本作を楽しみにしてくださっている方が一人でもいらっしゃると実感できていたからこそ、ここまで描き切ることができました。
夕莉の過去編に関しては、多くの方々に大変辛い思いをさせてしまったこと、深くお詫び申し上げます。
本章を執筆するにあたり、夕莉の過去をどこまで詳細に深掘りするか、非常に悩みました。
批判的な意見が出たり、こんな展開は望んでいなかったと失望させてしまうかもしれないことも、覚悟はしていました。
しかし、これまでの夕莉の行動や発言にはこんな意図があったのだと説得力を持たせるため、彼女の過去を語るのは物語上必要不可欠で、連載開始当初からすでに考えていた構想でもあります。
また、幾度となく作中で『付き人の六ヶ条』について触れてきましたが、本作ではこれがかなり重要な要素になっていました。
このルールが作られた背景にどれほど深刻な事情があったのかを明かすため、苦しい場面をお見せしてしまうことは重々承知の上でお話を綴りました。
夕莉にとって耐え難いほどの経験であったことは確かです。
それでも、彼女なりに乗り越えようとしながら今を生きています。
どれほど辛い過去であれ、杏華や奏向との出会いも含め、それらの出来事が今の夕莉を形成しているからこそ、おざなりに描写するようなことはしたくありませんでした。
とはいえ、過去編は断片的にしか描いていないため、充分な情報や真実が上手く伝えられなかった部分もあるかもしれません。
あまり詳細に描写しすぎると生々しく冗長になってしまう、かといって抽象的に描写すると正しい事柄が伝わらないので、塩梅が難しいですね…。
もっとライトに表現するような書き方もあったかもしれませんが、その辺りは作者の力量不足です。
それでも、この展開や描写はどうしても受け入れ難い、と感じる方もいらっしゃるかと思います。
作品の捉え方は人それぞれですし、少なからず不快感を与えかねない描写が含まれていたことは事実なので、どのようなご意見も受け止めます。
二人の恋がどのように進展していくのかが物語のメインではありますが、様々な経験や人との関わりを通して彼女たちが成長していく姿も、ぜひ見守っていただけますと幸いです。
▼今後の更新予定日
・短編:2/25(日)
・第6章(第101話):3/3(日)
次週(2/25)は、恐れながら本編の更新をお休みさせていただきます。
代わりに、100話記念の短編を近況ノートにて公開する予定なので、気が向いた時にでも覗きに来てくださると私がとても喜びます。
第6章の予告ですが、メインイベントは文化祭です。
今まで以上にわちゃわちゃするお話になりそうです。
ようやくお互いのことが好きだと伝えられましたが、それはあくまで一つの通過点にすぎず、まだまだ彼女たちの物語は続きます。
夕莉の過去編でちらっと出てきましたが、杏華に妹がいることや、奏向が中学生の頃から金髪だった理由などについても、これから語られる予定です。
そして、今まで奏向との電話のやりとりしか見せ場がなかったあの人物が、いよいよ次章で姿を現します。
彼女の登場により、奏向の過去も少しずつ明かされていくかもしれません。
最後になりますが、読者の皆様、作品のフォロー、ハート、星、ギフトなど、いつもありがとうございます。いただいたコメントも全て読んでいます。
本当に励みになります。
今後とも、本作をよろしくお願いいたします。