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真夜中の一口小噺・長い夜の始まり(1)

【真夜中の一口小噺】⑦忘却の裏側

莉子
「…………」

カセユキ
「固まってるね」

新川透
「だから言いたくなかったのに」

カセユキ
「1時間目で匂わせたのは自分でしょうが」

新川透
「本当に忘れてるのか反応を見たくて」

カセユキ
「見事にスルーされてたよね」

新川透
「……」

カセユキ
「しかも何にも聞きたくない、とか言われる始末」

新川透
「そう、だからこれは大きな進歩と思わないとやってられない」

カセユキ
「大変だねぇ」

新川透
「まるで他人事だな」

カセユキ
「それにしても、随分といけすかない少年だったんだな」

新川透
「まぁ、本性はバレなきゃいいんだし」

カセユキ
「……」

新川透
「……と、思っていた時期が長くありました。ハイ」

カセユキ
「そりゃ莉子ちんには勝てんわなー」

新川透
「うぐ……」

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