【真夜中の一口小噺】⑧実体験
カセユキ
「ちなみに、下校途中に歩きながら本を読んだというのは、私が小6のときの実体験です」
莉子
「そうなんだ」
カセユキ
「学校の図書室にあった怪人二十面相シリーズにハマってた時期で、家に帰るまで待てなかったんですよね。夢中になって読んでました」
新川透
「本当に危ないな」
カセユキ
「で、誰も助けてくれなかったのでそのまま溝に落ちました」
莉子
「えっ、そこまで実体験なの!?」
カセユキ
「罠にハマったのは私自身ってね」
新川透
「罠じゃないだろ」
カセユキ
「擦り傷だらけで独り溝から這い上がったよ……」
莉子・新川透
「「…………」」
※明日は更新はありません。一呼吸置くぞ、と。
※真夜中はやります。