【真夜中の一口小噺】⑥恵と梨花
梨花
「メグ、久しぶり!」
恵
「あ、コバ。そう言えば全然連絡してなかったもんね」
梨花
「メグの受験が終わるまで待ってたんだよー。仁神谷さんも元気?」
恵
「元気だよ。とりあえず、昨日まではね」
梨花
「昨日まで?」
恵
「今日、莉子の誕生日だから。今のところ何の連絡もないし」
梨花
「あー……」
恵
「まぁ、新川センセーに確保されたんだろうな、と」
カセユキ
「察しがいいねぇ、メグミン」
恵
「まぁね。だからメールとかせずにじっとしてます。新川センセーの恨み、買いたくないし」
梨花
「そうだねー。ぷるぷる」
カセユキ
「コバリカもやっぱり怖いの?」
梨花
「怖い。だって大人げないもん、新川先生」
恵
「まったくだ。ま、莉子からSOSでも来たらそりゃ動くけどさ」
梨花
「SOSって……。ラブラブだよ、きっとー!」
恵
「だといいけどね」
梨花
「あー、私も素敵な大人の彼氏が欲しい!」
カセユキ
「26歳年上のおじさんでよければ……」
恵
「それ、ナシになったはずだよね!」