かさごさか

「じゃあ、帰ろうか」 ここは夢現が混在する町。そこで暮らすは1組の青年と子ども、そして程よく愉快な住人たち。彼らが織り成す少し不思議で、ありふれた日常の物語。 よく食べ、よく…

ジャンル：雑多 昔書いた詩とかﾂｨｯﾀｧで垂れ流したSSとか診断メーカーで書いたやつをポイポイする場所。 単品しかないので、お好きなタイトルへどうぞ。

24時間365日、その診療所は開いてる。古びたアパートの2階にあるそこは、少し不便に感じるかもしれないが、悩める少年少女から銃創の絶えない中年まで分け隔てなく診てくれる女医の腕は…

雨原総合調査室へ依頼が来た。内容は最近、自己判断で【処分】したものについて世間的にどう処理されているのか調べてほしいというものであった。 「スマホとか身分証明書とかは消してもら…

ただでさえ冷え性で寝つきが悪い。朝晩が冷え込む季節となれば尚更だ。寝返りを打った際、枕の布地が冷たくて目が覚めてしまった。布団の中で足が冷えきってしまい、覚醒してしまったこともあ…

実質シャッター街と化した商店街の中に今日も暖簾を出している定食屋がある。繁盛しているというわけでもなく、昼時であっても客席は疎らに埋まっている。そんな店に通いつめる青年がひとり、…

原因が自身であろうと無かろうと、トラブルが起こって真っ先にすべき事は影を薄くすることである。存在感を消し、誰からも指摘されることなく、その場を離れる。この街で長生きするなら身につ…

『処分してほしい端末がある』 よくある依頼だが、回収に向かう直前に急用が入ってしまうとは予想外であった。しかし、その程度では慌てない。こういう時は素直に外部を頼るのが一番の近道…

治安の善し悪しと家賃の値段は比例する。表面上、取り繕って営業したところでボロが出るのはあっという間だ。特に今はネットで何でもわかる時代。下手に嘘をつくより、ある程度は正直になった…

匿名･女性(40代) 脱走した猫の捜索依頼でお世話になりました。事務所は入り口付近にぬいぐるみが置いてあるくらいで質素なほうでしたが、清潔感がありました。代表の方も優しく、よ…

供養を兼ねたゆめにっきのようなもの。 ●1話完結。 ●実際に見た夢をベースに脚色を加えています。 ●場面転換が急すぎて覚えていないところは【中略】としております。

歓楽街には地下へと繋がる階段がいくつもある。風俗であったり、ただの居酒屋であったり、はたまた店名のない怪しげな店であったり。数多ある中から下る階段を間違えると天国にも地獄にもなっ…

最初は油紙に包まれただけのソレを受け取った。次に、すれ違った知人がファストフード店の紙袋をくれた。中にソレを入れると良い、と言われたのでその通りにした。最後に目的地でソレを渡した…

郊外に建つ立派な日本家屋には男が1人、暮らしていた。礼儀正しく物腰柔らかな彼には人知れず長年、悩んでいることがあった。

疲れたので、手短にシャワーだけで済ませたら逆に目が冴えてしまった。体は疲れきっているのに、なんだか変な感じである。

彼女は事務所唯一の従業員であり、助手である。カレーへのこだわりは特にない。辛すぎず甘くなければ何でもいいと話すと、雇い主は奥にある簡易キッチンへと彼女を案内した。

雨原総合調査室。男女間の素行調査やペット捜索、なんでもご相談ください。電話番号はこちら―――。

シャッター街と化した商店街の一角に、こじんまりするしたブックカフェがある。古い紙の匂いとコーヒーの香りが充満した店内は、特に賑わっているわけでもなく穏やかな時間が過ぎていた。

「自分に出来ることが増えていくのが楽しかったんだろうね。つい、電車に乗るまでしちゃったんだ」

「にゃーん」

「大人の事情はよくわからないよ。年齢的には大人だけどさ」

「ペット可のアパートなんで多少は臭うんすけど、最近は限度ってもんがあるじゃん？ってレベルで生臭くて･･･」

「買うものが決まってるとちょっとうきうきしない？ しないか。そっかぁ･･･」

「“それ”しか知らないから、自分もそういう親になってるんじゃないかってずっと考えているよ」

「世の中、独断と偏見が溢れてますからね。そんなものがない世界を自分は知りません」

「子曰く、嫌な予感は大体当たる。･･･まぁ今、自分が作ったんだけどね」

「それしか趣味がないから続けるしかないんだよね。推しが何時死ぬか気が抜けなくて疲れるんだけど」

「無気力ってよく言われるけど、たぶん、好きなものにしか興味無いんだよね。たぶんだけど」

「この写真見て」と開かれたアルバム。問題の1枚は、人間1人分がぽっかりと消えたような空間がある、奇妙な写真であった。 思い出せない記憶と忘れられない思い出。たったひとつを守るた…

「家でよく見かけた不思議な窓について。ふと思い出したのでここに書き残しておこうと思う。思い出しながら書くので多少、曖昧な点や美化されている点もあるかと思う。」と手帳の冒頭には書か…

「で、それ誰から聞いたの？」 「えっと、誰だったかなぁ」 とある噂についてのあれやそれ。人から聞いたと言うけれど、誰から聞いたのかは思い出せない。所詮、噂なんてそんなもの。 …

ネオンサインが煌めく街の中、雑踏の間を縫うように足を進める青年が一人。しきりに後方を確認しつつ彷徨く彼は狭く、暗い、少し異臭が漂う路地へとその身を滑り込ませた。 (訳)とある歓…

彼は雪祭りに来ていた。知り合いが店を出すと言うので、冷やかし半分に顔を出すためですあった。それだけであったのに、なんでこんな。 (訳)雑に迷い込んで雑に抜け出すだけの話。不用意…

チラシに書かれていたその売り文句を見逃してしまったが故に、戦場と化しているとは知らずに馴染みのスーパーマーケットへ向かうのであった･･･。 (訳)ただ独身男性が買い物に行って帰…

文化祭の準備期間、いつもの放課後 SAN値c入ります

高校の時に書いた三題噺 「群青」「信号機」「文豪」

高校の時に書いたやつをそのままドーン。雰囲気で読んでほしい よく夜中に目覚めてしまう小説家と月が満ちるまで リメイクしたい